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男「明るい女の子は」 女「……好きですか?」

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage]:2011/11/22(火) 07:48:18.44 ID:WFDTjQMgo
教室

男「うーっす」

男友「おう」

男「ウチの高校はあれだな、年ごとのクラスのバラけが少ないのが問題だと思うのよ」

男友「全くだ。ほとんど去年、見たことある奴ばっかりで学年が上がったとは思えん」

女友「おーっす! どうしたお前らー! 元気がないぞ元気がー! わっはっは」

男「朝からテンションたけえしウゼぇ……」

男友「わっはっはって笑い方、現実に見ると結構キツいんだな……」

女友「せめて挨拶ぐらいしろコラ。駄目だわ、こいつら目が死んでる。ほれみてみ女、どう思うよ?」

女「……おはよう」ペコッ

男「……うっす」

男友「よう。相変わらず、女友の子守してんだな女」

女友「んだとコラァ!? やんのかコラァ!!」

男友「サーセンっした! 待て、謝ったよな俺? え? 腹パン? いやいやいや、女の子がそんなことしちゃゴブゥっ!?」

男「朝から揃ってうるせえなぁもう」

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage]:2011/11/22(火) 07:48:18.44 ID:WFDTjQMgo
教室

男「うーっす」

女「…………」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage]:2011/11/22(火) 07:49:01.08 ID:WFDTjQMgo
男「生きてるか?」

男友「……なんとか。あいつら行ったか?」

男「ん。そろそろ先生くるしな」

男友「そっか。……あー……」

男「……何?」

男友「いやな……前から聞こうと思ってたんだけど、やっぱ嫌いなんか女のこと?」

男「……嫌いってわけじゃねえよ。ただ……」

男友「ただ?」

男「無口で無表情で何考えてるかわかんねえ」

男友「あー……女友がよく喋るから余計に?」

男「まあな」

男友「そっか……」

男「悪い奴じゃないとは思うんだけど……」

男友「…………」

男「苦手だ」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage]:2011/11/22(火) 07:49:27.08 ID:WFDTjQMgo

明るい女の子は好きですか?
.
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage]:2011/11/22(火) 07:49:53.54 ID:WFDTjQMgo
放課後

男「部活か?」

男友「おう。目指せコーシエンよコーシエン」

男「最近のバスケ部は甲子園を目指すようになったのか」

男友「嘘みたいだろ……? 目指してんだぜ、俺?」

俺「マネージャーは喫茶店どころか、料理すら出来ない暴れ馬みたいな奴だけどなー」

男友「馬に失礼だ。撤回したまえ」

女友「ほうほう、あんたらいい度胸してるね。よーし、この男バスマネージャーであるおぢさんと向こうでお話しようか」

男「離脱っ!!」ダッ

男友「うぉい!? 待てコラァ!!」

女友「逃すかぁっ!」ガッ

男友「いやああああっ!! 助けてくれええええっ!!」

男「お前の事は忘れない!」タタタッ

女友「チッ! 一人逃したか」

男友「じ……慈悲を……」カタカタ

女友「祈れ。あんたに出来るのはそれだけよ」グッ

「ひいいいいいいいいっ!!」

男「無茶しやがって……」タタタタッ
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:50:30.86 ID:WFDTjQMgo
下駄箱

男「さて帰るか」

女「…………」

男「うぉう!?」ビクッ

女「……?」

男「無言で背後に立つな。すげえ怖い」

女「……ごめんなさい」

男「あー……」

女「……なに?」

男「……なんでもねえ」

女「……?」

男「(はい会話終了。これだ。これが嫌なんだよ俺は)」

女「…………」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:50:57.95 ID:WFDTjQMgo
校門へ至る道

男「(さて、なぜか隣に女がいる訳ですが)」テクテク

女「…………」テクテク

男「(会話がありません。なんだこの変な緊張感にも似た空気)」テクテク

女「…………」テクテク

男「(かと言って、変に話題を振ったとしても会話になんねえし虚しいし、どうしたもんか)」ハァ

女「……?」

男「あ、いや、なんでもない」

女「そう……」テクテク

男「(めんどくせええええええええええっ!!)」

女「……あ」チラッ

男「ん?」

女「…………」

男「あれ野球部か? 女って野球やんの?」

女「…………」フルフル

男「(これはあれか、野球部の誰々君が好きなんです私って流れか)」

女「…………」ジー

男「……別にグラウンドに見に行ってもいいんじゃねえの?」

女「…………」フルフル

男「はあ、さいですか」

女「…………」ジー
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:51:37.43 ID:WFDTjQMgo
男「(あああああああああああもう!! こいつめんどくせえええええええええ!!)」ガシガシガシガシ

女「……?」

男「ほれ、行くぞ」ガシッ

女「え?」

男「はいキビキビ行きましょー」ズンズン

女「????」トコトコ
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:51:59.54 ID:WFDTjQMgo
グラウンド

男「おー、見てみろ。高校球児だ高校球児」

女「…………」コクン

男「(さて、誰が目当てよ?)」チラッ

女「…………」ジー

男「(ピッチャーか。ちょっと定番すぎるんじゃないですかね女さん?)」

女「…………」ジー

男「……楽しいか?」

女「…………」コクン

男「……そっか」

女「あの……」

男「ん?」

女「ありがとう」

男「へ? あ、ああ。いや別にいいよ」

女「…………」

男「ほ、ほれ。次投げるみたいだぞ」

女「……あ」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:52:25.31 ID:WFDTjQMgo
金属バットに硬球の当たる甲高い音。

ボールは青い空に吸い込まれるように小さくなる。

小さくなったボールはやがて失速し、少しずつ大きくなっていく。

落ちてくる。落ちてくる。落ちてくる。

彼女の座る、その場所に。

「危ねえっ!!」

「え?」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:53:17.61 ID:WFDTjQMgo
????

男「(おろ? どうしたの俺?)」

男「(えーっと……野球部の練習を女と見てたら、打たれたボールが飛んできて……)」

男「(それで?)」ゴロリ ズキィッ

男「いったああああああああああっ!?」ガバァッ

看護師「あ、目が覚めました?」

男「あれ? ここどこ? なにこれすげえ頭痛いんだけど」ズキズキズキ

看護師「病院ですよ。あなた、頭に野球ボールが当たってここに運ばれたんです。覚えていませんか?」

男「えーっと……あ、はい。大丈夫ッス。覚えてます」ズキズキ

看護師「そう、良かった。寝てる間に検査して、異常は見つからなかったけど、念のために今日はここで安静にしてて下さいね」

男「わーお。入院デビューッスか俺」

看護師「あはは、デビューっす。気分はどうかな?」

男「んー……頭は痛いけど、それだけッスね。吐き気とかもないです」

看護師「そっかそっか。あ、ちょっと待っててね」クルッ テクテクテク ガラッ

男「ん? なんスか?」

看護師「患者さん、目が覚めましたよ」

バタバタバタ
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:53:44.90 ID:WFDTjQMgo
男「あれ? どうしたお前ら?」

男友「どうしたじゃねえよ馬鹿が!」

女友「よ……よがっだよぉ……」ボロボロ

女「…………」

男「えー……俺、怒られてんの泣かれてんのなんなの?」

男友「全部だよ馬鹿が! 心配したんだぞ俺ら! 俺を殺す気かよ!!」

女友「ひっぐ……ひっぐ……」

男「待て、心配はありがたいけれど、何故お前が死にそうになるんだよ男友」

男友「うっせえ!! いいから取り敢えず寝とけ馬鹿!!」

男「わー……優しさと言葉の刃で俺泣きそう……ん?」

女「あの……」

男「おう女。お前は大丈夫だったか?」

女「…………」コクリ

男「そっか。なら良かった」

チカッ

男「(ん? 何だ今の? 光?)」ゴシゴシ
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:54:11.51 ID:WFDTjQMgo
男友「お、おい、どうした? 目が変なのか?」

女友「えぇっ!? ちょっとどうしたのよ!? 大丈夫なんでしょ!? 大丈夫なんですよね!?」

女「!?」

看護師「え、ええ。そのはずだけれど、キミ、大丈夫? 目がおかしいの?」

男「い、いえ。ただ夕日が目に当たっただけで(……だよな?)」

看護師「そう? でも、少しでもおかしいと感じたら直ぐに呼んで下さいね? お友達の方も、今日はこの辺で」

男友「……はい。女友、女、行こう」

女友「……うん」

女「…………」コクン

男「あ、みんな待った」

男友「なんだ? 親父さんたちならもうちょっとしたら来るらしいぞ?」

男「違うよ。あのさ、みんなありがとな」

男友「おう」

女友「早く治しなさい。変なとこがあったら直ぐに言うこと! いい?」

男「へいへい」

女「…………」

男「どうした女?」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:54:39.21 ID:WFDTjQMgo
女「…………」トコトコ

男「?」

女「……ごめんなさい」ペコリ

男「はい?」

女「それじゃ……お大事に……」トコトコ

男「あ、はい」

バタン

男「やっぱ何考えてるかわかんねえ……」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:55:13.56 ID:WFDTjQMgo
数日後 通学路

男「…………」テクテク

男友「よっ! もう大丈夫なのか?」

男「よっ! 翌日には退院。傷も残ってねえよ」

男友「そうかそうか。これで俺の身の安全も守られる」

男「はぁ? 俺の怪我とお前の身の安全に何の関係があんだよ?」

男友「色々だよ色々」

タッタッタ

男「お?」クルッ

女友「しゃおらー!!」ドガッ

男「ぐへっ!?」

女友「うぃなー!」ビシッ

男友「おう、おはようさん」

女友「おっはよー! いい天気でごきげんですわっはっは」

女「……おはよう」

男「うおぉ背中が……てめぇ……」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:55:37.39 ID:WFDTjQMgo
女友「いやね、最初は普通に挨拶しようと思ったよ? でもさ、あんたの背中見てたらこう体がウズウズして的な?」

男「なるほど。それで攻撃してきたと」

女友「うむ」

男「自分の性別が女だということに感謝しろ。逆だったら今頃、男友みたいな顔になってたぞ?」

女友「ひぃっ!?」

男友「お前ら二人共正座しろ。いいから座れ。な?」

女「…………」

チカチカッ

男「!?」

女友「およ? どったの?」

男「あ、いや、なんでもない」

女友「?」

女「……みんな、時間」

男友「やべえ、遊んでる場合じゃねえ」

女友「ダッシュ!!」ダッ

男友「うおっ! はええ! 待てコラァ!」ダッ

女「……行こ」

男「あ、うん」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:56:05.69 ID:WFDTjQMgo
教室 授業中

男「(見間違いじゃないよなぁ)」

男「(あの時のあの光、間違いなく女からだった)」

男「(でもなー)」

女「…………」カリカリ

男「(光ってねえよな? いや当たり前だけども)」

男「(鏡かなんか持ってんのかなあいつ)」

男「(でも、今考えてみると病院に来てたあの時も……)」

男「(後で聞いてみるか)」

キーンコーンカーンコーン

女「鏡……? 持ってないけれど……」

男「じゃ、じゃあ、なんか光が反射するような物とかは?」

女「?」フルフル

男「(どういうこと?)」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:56:34.40 ID:WFDTjQMgo
次の授業中

教師「じゃあテスト返すぞー」

男「(わからん……でもまあ、考えてもしゃあないか)」

教師「えー、男ー」

男「うーっす」ガタッ

男友「どうだったよ?」

男「聞くな」

男友「ですよねー」

男「うっせばーかばーか。お前はどうだったんだよ?」

男友「こんな俺を見ないでくれ……」

男「ですよねー」

教師「次はー、女ー」

女「…………」ガタッ

教師「今回も頑張ったな」パサッ

女「…………」

ぺかっ

男「ひ……光った」

男友「は?」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:57:02.01 ID:WFDTjQMgo
男「さっきから。ぺかって。女が」

男友「……ぺか?」

男「光ってんじゃん。え? 見てなかったのお前? 嘘だろ?」

男友「……大丈夫かお前?」

男「(どういうこったよ……俺だけに見えてんのかあれ?)」

女「…………」ぺかぺか

女友「どれどれ? わーお。さっすがー」

女「ありがと……」ぺかぺか

男「(女友にもおかしい点は無し。となると、女自身も気付いてない?)」

男「わけわかんねぇ……」

男友「俺にはお前がようわからんぞ」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:57:28.99 ID:WFDTjQMgo
放課後 教室

男「(しばらく観察を続けてみた訳だが)」

男「(あれからも何度か女は光った。そして、何故かその光は俺だけにしか見えない事もわかった)」

男「(最後に確認すること。それは)」ガタッ

男「(それは……光る条件!!)」テクテクテク

女「……なに?」

男「なあ女、ちょっといいか?」

女「?」

男「これやる」

女「飴……?」

男「(俺の仮設が正しければ、おそらくこれが正解!!)」

女「……ありがとう」

男「(嬉しい時、こいつは光る!!)」

女「それじゃ……」ガタッ

男「あ……あれ?」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:57:58.29 ID:WFDTjQMgo
男「あれ? 違うのか?」

女「?」

女友「およ? 女、なにそれ?」

女「もらった……」

女友「アメ?」

女「……うん」

女友「でも、女って甘いものあんま好きじゃないよね?」

女「…………」

男「なん……だと?」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:58:31.14 ID:WFDTjQMgo
男「という事は……」

女友「ほえ? あ、そうだ。これ」

女「あ……これ……」

男「俺の仮設は……」

女友「にひひ。前に言ってたDVD。持ってきてたの忘れてた。ほい、貸したげる」

女「……ありがとう」ぺかぺかぺかっ

男「うおおおおっ!?」

女友「ちょっ!? どうしたのあんた!? なんで床を転げ回ってんの!?」

女「大丈夫……?」

男「至近距離で食らって目がっ!! 目がああああああああっ!?」ゴロゴロゴロ

男友「何やってんだあいつ?」
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage saga]:2011/11/22(火) 07:59:10.64 ID:WFDTjQMgo

もう一度、お聞きします。
みなさん、明るい女の子は好きですか?
.
24 : ◆Vcef9xkjaI [sage]:2011/11/22(火) 08:00:11.49 ID:WFDTjQMgo
取り敢えず今回はここまでとなります
暇つぶしにでも見てもらえたら嬉しい限り

それでは
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(北海道) [sage]:2011/11/22(火) 09:02:20.98 ID:xtFJ43bJ0
おう、なかなか面白いぞ^^続きを頼む。
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/22(火) 15:16:07.18 ID:O0r5ljbSO
このぺかぺか感……アレか!
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) [sage]:2011/11/22(火) 22:24:55.51 ID:G3m1mc9to
大好きです
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(群馬県) [sage]:2011/11/23(水) 00:16:26.96 ID:HSoyxaCno
懐かしの新ジャンル?


29 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2011/11/23(水) 15:08:44.58 ID:EQJtNXDgo
はい、懐かしの新ジャンルです。今確認したら、流行ったのはもう3年以上前なんですねえ……
時が流れるのは早いもんです。
では、少しですが開始します。
30 : ◆Vcef9xkjaI [sage saga]:2011/11/23(水) 15:09:43.78 ID:EQJtNXDgo
教室

男「うーっす」

男友「おう」

女友「バカ二人ちーっす」

男「おい、いきなり馬鹿にされたぞ俺ら」

男友「挨拶があれってどうなんだ?」

女友「あんたらは挨拶も返せんのか」

男「おい、説教されてるぞ俺ら」

男友「どこの女王なんだろうなこいつ」

女「…………」

男「よっ。おはよ」

女「……おはよう」ぺかっ

女友「あ、そうだ女。ちょっと古文のノート見せてよ」

女「…………」コクリ

女友「助かるわー。ほんじゃ行こ」トコトコ

女「…………」テクテク

男「ん。いい朝だ」

男友「へえ……」
31 : ◆Vcef9xkjaI [sage saga]:2011/11/23(水) 15:11:54.65 ID:EQJtNXDgo
男「……んだよ?」

男友「いんやー。まあ、いい傾向なんじゃないッスかねー」

男「なんじゃそら……」

男友「やっぱみんな仲良くだよ。わっはっは」

男「うおお……男がやるとウザさ倍増だなそれ」

男友「自分でも思った」

男「……なんつうかさ」

男友「んー?」

男「意外と明るいやつかもしんないぞ、あいつは」

男友「……は?」
32 : ◆Vcef9xkjaI [sage saga]:2011/11/23(水) 15:12:21.49 ID:EQJtNXDgo
昼食時間

男「人の弁当って、どうしてこう美味そうに見えるんだろうな」モソモソ

男友「自分で食ってるとそうでもないんだけどな」モゴモゴ

男「ならば、お前の弁当と俺のパンを交換することに何の問題もないな」

男友「……きんぴらを三本出そう。たまごサンド一枚で手を打つ」

男「どんな悪徳金融だよお前は。しゃあねえ、物資の補給に向かう」ガタッ

テクテク

男「という訳で、パンをどれか少しやるからなんか寄越せ」

女友「わざわざ人の席まで来てその態度とか、人生なめとんのか」

女「…………」

男「君たちは、きんぴら三本とたまごサンドなどというレートをどう思うかね」

女友「男友の慈悲に感謝してたまごサンドを差し出すべき」

男「やべえ……日本の学生の経済観念の無さに頭が沸騰しそうだ」

女「あの……」スッ

男「お?」
33 : ◆Vcef9xkjaI [sage saga]:2011/11/23(水) 15:12:57.66 ID:EQJtNXDgo
男「弁当? なんか交換してくれんのか女?」

女「…………」コクリ

男「おお……神はここに居た……」

女友「やめときなって女。野生の獣に餌付けしたらいつまでも寄ってくるよ」

男「ひでえ言われようだな俺。でも、ほんとにいいのか? その弁当、女友に比べて量が少ないみたいだけど」

女「…………」コクリ

男「ありがてえ。じゃあどれにすっかな」

女友「……さり気に大食いだと言われてないあたし?」
34 : ◆Vcef9xkjaI [sage saga]:2011/11/23(水) 15:13:33.49 ID:EQJtNXDgo
男「このからあげとパンを交換でどうだ?」

女「…………」コクリ

男「(さて、どのパンにするかだが……)」

男「なあ女、お前どれがいい?」

女「……どれでも」

男「(予想通りと。じゃあたまごサンドから)」スッ

女「…………」

男「(違うか。なら、あんぱんはどうだ)」スッ

女「…………」

男「(ハズレと。では……)」スッ

女「…………」ぺかっ

男「よし、ならばこの激辛カレーパンとからあげをトレードだ」トン

女「…………」ぺかぺか

男「(うーむ。便利かもしれん)」モシャモシャ
35 : ◆Vcef9xkjaI [sage saga]:2011/11/23(水) 15:14:08.82 ID:EQJtNXDgo
男「んお? このからあげ美味いな」

女「…………」ぺかっ

男「手作りか」

女「…………」コクン

男「へー。お前、料理上手なのな」

女「…………」ぺかっ

女「…………」スッ

男「お? もう一個くれんの?」

女「…………」コクン

男「あんがとなー。ん、美味い」モシャモシャ

女「…………」ぺかぺか

男友「……なあ、会話の流れわかるか?」

女友「むー……」フルフル
36 : ◆Vcef9xkjaI [sage saga]:2011/11/23(水) 15:14:46.63 ID:EQJtNXDgo
放課後

男友「部活だ部活だーっと」

男「性が出ますなあ」

男友「真面目にやらないと、鬼のような娘から容赦のない罵声が浴びせられますから……」ヨヨヨ

男「泣いていい。お前は泣いていいぞ……」プルプル

女友「詳しく聞こうかその話」

男「離脱っ!」ダッ

ドン

男「お?」

女「あ……」

男「わり、今から帰りか?」

女「…………」コクン

男「そっか。一緒に帰るか?」

女「…………」コクン

男「よっしゃ。じゃあ少し待っててくれ」

女「?」

男「という訳です」

女友「女を逃げ道に使おうとするその根性気に入った。フルコースいくわよ」ポキポキ

男「ぎゃあああああああっ!!」
37 : ◆Vcef9xkjaI [sage saga]:2011/11/23(水) 15:15:17.09 ID:EQJtNXDgo
男「おまたせ……」ボロッ

女「大丈夫……?」

男「へーきへーき。さて行くかー」

女「…………」コクン

トコトコ トコトコ

女友「どう思いますかね男友さん」

男友「どうって言われてもな。急にだったし」

女友「まあ……いい傾向ってことで」

男友「……だな」
38 : ◆Vcef9xkjaI [sage saga]:2011/11/23(水) 15:15:48.47 ID:EQJtNXDgo
帰り道

男「おー。桜が綺麗だ」

女「…………」ぺかっ

男「桜、好きなん?」

女「…………」コクン

男「そっか。今年はもう遅いから無理だと思うが、来年はみんなで花見でもすっか」

女「…………」ぺかっ

男「そん時は、弁当とか頼んでいいか?」

女「…………」コクン

男「マジか。今日のからあげとか美味かったし、すげー楽しみだ」

女「…………」ぺかっ

男「……なかなか桜とも合うもんだ」

女「?」

男「いんや、こっちの話」

女「?」
39 : ◆Vcef9xkjaI [sage saga]:2011/11/23(水) 15:19:39.95 ID:EQJtNXDgo
短いですがこんな所で。
リメイク前を知っているかもしれない人がいるとは……もしそうなら嬉しいものです。

それでは
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/23(水) 15:23:34.13 ID:j4DyWLTSO
明るク……
いや何もいうまい


41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(群馬県) [sage]:2011/11/23(水) 20:50:21.42 ID:HSoyxaCno
ホント懐かしいな、頑張ってくれ
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東海) [sage]:2011/11/24(木) 23:15:35.10 ID:9ttjneBAO
ああ懐かしき新ジャンル
今はほの板でバトロワしてます
43 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2011/12/04(日) 21:18:24.73 ID:JXnxxlXVo
間がえらく開いてしまいました。すいません。
見てくれた方に感謝。
44 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:19:08.31 ID:JXnxxlXVo
教室

男友「ゴールデン……」ググ

女友「ウィーーーック!」バッ

女「わー」パチパチ

男「……え? なに?」

男友「この反応ですよ。どう思います女友さん?」ハァ

女友「駄目駄目ですね男友さん」ハァ

男「うっわー、こいつらムカつくわー。で? どうしたんだ女まで一緒になって」

女「みんなで遊びに行こうって」

男「ゴールデンウイーク中に?」

女「そう」コクリ

男「なるほどな。うん、いいぞ」

女「…………」ぺかっ
45 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:19:37.43 ID:JXnxxlXVo
男「でも、お前ら部活とかいいの?」

男友「おう、問題ない」

女友「流石に休み中全部って訳にはいかないけどね」

男「マネージャーが言うなら大丈夫か。で? どこ行くんだよ」

女「これ」ペラッ

男「動物園?」

女「…………」コクリ

女友「女が行くって言っててさ」

男友「じゃあ、どうせならみんなでって事になってな」

男「なるほどな。女って動物好きなのか?」

女「?」

男「何故そこで首を傾げるんだお前は」
46 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:20:05.26 ID:JXnxxlXVo
女「弟と妹が」

女友「女のとこの弟と妹が行きたいって言ってたみたいなのよ」

男友「なんだと。俺も初耳なんだけど」

女友「そりゃそうよ。言ってないもん」

男友「お前な……。でもいいのか? 家族団らんの邪魔になるんじゃないか?」

女「大丈夫」ぺかっ

男友「とは言われても……なあ?」

男「本当に大丈夫みたいだぞ。女、喜んでるし」

男友「え?」

女友「なぬぅ?」

男「な?」

女「うん」ぺかっ
47 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:20:35.35 ID:JXnxxlXVo
放課後

男「ほんじゃ帰るなー」

女「それじゃ」

男友「おう。じゃあ、後で時間とかメールする」

男「あいよ。りょーかい」

テクテク テクテク

女友「うーむ」

男友「なあ、女友」

女友「はいよ?」

男友「あん時さ、女が喜んでるってお前わかったか?」

女友「むー……女ってさ、嫌なことは嫌ってはっきり言う子なんだけどさ」

男友「確かにそんな感じではあるな」

女友「喜んでたことがわかったかって言われると……」

男友「だよなあ」

女友「うーむ」

男友「うーむ」
48 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:21:03.67 ID:JXnxxlXVo
GW 待ち合わせ場所

女友「あ、きたきた」

男友「おせーぞー」

男「まだ待ち合わせ時間の10分前だぞ。どれぐらい前から来てたんだ?」

男友「俺らは朝から次の試合のミーティングあってな」

女友「そそ。そんで、終わったら一緒にそのままこっち来たの」

男「メシは?」

男友「朝、家を出る時に朝飯食っただけ」

女友「あたしは朝からなんにも食べてなーい。お昼は女が作ってきてくれるって言うし、お腹空かせとかないとね」

男「お前は少し食ってたほうが良かったんじゃないか?」

女友「え? なんで?」

男「飢餓状態のお前だと、女の弁当食いつくしそうじゃん」

女友「よし、殺す」
49 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:21:36.95 ID:JXnxxlXVo
男「おうう……」ボロッ

男友「腹減ってる時のあいつに喧嘩売るとは勇気あんなお前……」ゴクリ

男「冬眠から覚めたばかりのクマに出会った気分だ……」

女友「ん? なんか言った?」ギロリ

男「な、なんでもないッス!」ブンブン

女友「ところで、もうちょっとで時間だけど女まだかな?」

男友「携帯にかけてみたらいんじゃね?」

女友「あー、あの子って携帯持ってないのよ」

男友「ありゃま。じゃあ、家にかけてみっか?」

女友「うーん。一応、かけてみよっか?」

男「ちょい待ち。来た」
50 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:22:06.26 ID:JXnxxlXVo
女友「え? どこどこ?」キョロキョロ

男「あっちから来てる」

男「あっちってビルしかねえぞ?」

男「そのビルの向こう側。もう少し待ってろ」

ぺかぺか

女「お待たせ」ペコリ

女友「なんと……」ゴクリ

男友「本当に来るとは……」ゴクリ

女「?」
51 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:22:34.41 ID:JXnxxlXVo
?「オッス女友姉ちゃん!」

?「こんにちはー!」

女友「やっほー」

男「この子らが女の弟と妹?」

女「そう」ぺかぺか

弟「兄ちゃん達だれー?」

妹「だれー?」

男「俺はお前らの姉ちゃんの友達の男と、こっちのでっかいのが男友だ」

弟「へー。姉ちゃんの彼氏?」

女「違う」フルフル

男「うん、正しいんだけどな。正しいんだけど、全力否定を見て少し悲しいのはなんでだ」

妹「かれしってなにー?」
52 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:23:09.10 ID:JXnxxlXVo
男友「おう、よろしくなガキんちょども」

弟「とー!」ゲシッ

妹「やー!」ゲシッ

男友「いってえ! なにすんだお前ら!?」

弟「ガキじゃねえ!!」

妹「ねえー!」

女友「今のは男友が悪い。よーし、もっとやっちゃえ二人とも」

弟「おー!」

妹「はーい!」

男友「よーし、いい度胸だガキども。かかってこいやああああ!!」
53 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:23:35.96 ID:JXnxxlXVo
女「二人共……」オロオロ

男「大丈夫大丈夫。あいつ、子供の世話とか好きだし」

女「…………」コクリ

女友「よし! 回りこみな弟! 妹は左から攻めて! あたしが正面から狩る!!」

弟「くたばれー! 巨人怪獣!!」

妹「やー!!」

男友「連携だと!? つうか女友までちょっ、やめっ! 無理! これは無理!! ぎゃあああああああっ!!!!」

女「…………」

男「えーっと……やっぱ止めるか」

女「…………」コクコク
54 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:24:07.08 ID:JXnxxlXVo
弟「兄ちゃんなかなかやるなー!」

妹「なー!」

男友「アリガトウゴザイマス……」ボロッ

女「ごめんなさい」

女友「あっはっは、謝んなくていいって女。こいつ、頑丈なだけが取り柄なんだし」

女「でも」

男友「ああ、そうだぞ女。つうか、二人の攻撃は全く問題ない。ただ、そこのメスゴリラがだな」

女友「よし死ね」ギリリリリリ

男友「ひぎゃああああああっ!!」ガクガク

弟「すげー……」

妹「あたまゆがんでる……」

男「あれがベアクローだ。絶対に真似しちゃ駄目だぞお前ら」

女「…………」オロオロ
55 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:24:36.13 ID:JXnxxlXVo
動物園

弟「うおー! ライオンかっけー!!」

妹「すごーい!」

男友「うっしゃ! 行くぞぞお前らー!!」ダッ

弟・妹「「おー!」」ダッ

女友「こらー! 待ちなさいあんたらー!」ダッ

男「どっちが子供かわかりゃしねえ。ところでさ」

女「?」

男「その荷物、俺が持っといてやるから女も行ってこいよ」

女「…………」フルフル

男「んー……じゃあ、半分持ってやるからゆっくり二人で歩いて行くとするか」ヒョイ

女「あ……」

男「どうしたー? 行くぞー」テクテク

女「…………」ぺかっ
56 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:25:10.63 ID:JXnxxlXVo
男「そういや女って動物好きなの?」

女「…………」コクン

男「へー。例えば?」

女「孔雀」ぺかっ

男「えっ?」

女「クジャク」ぺかぺか

男「そ、そうか」

女「…………」コクリ

男「(意外と派手好き?」
57 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:25:38.21 ID:JXnxxlXVo
孔雀「…………」

女「…………」ぺかぺか

男「おー、見とる見とる。本当に好きなのな」

孔雀「!!」バッ

女「…………」ぺかぺかぺかぺかっ

孔雀「…………」スッ

女「…………」ぺかぺか

男「孔雀が羽広げたり閉じたりしたら、光り方変わるのか」

孔雀「!!」バッ

女「…………」ぺかぺかぺかぺかっ

男「見てて面白いけど眩しい……」
58 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:26:07.74 ID:JXnxxlXVo
男「満足したか?」

女「…………」コクコク

男「そっか。じゃ次は……」

女「…………」クイクイ

男「ん? どした? 向こう?」クルッ

女友「待てコラァああああああ!!」ダダダッ

妹「まてー!」テテテッ

男友「弟ぉおおお!! 死ぬ気で逃げろおおおおおっ!!」ダダダッ

弟「兄ちゃんが悪いんだぞ! うわぁあああああん!!」テテテッ

男「何やってんだあいつら……」
59 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:26:38.55 ID:JXnxxlXVo
女友「おっ、いたいた」

弟「あー! 姉ちゃんだ!」テテテッ

妹「おねーちゃんいたー」テテテッ

女「…………」ぺかっ

女友「あんたらどこ行ってたのよ?」

男「それ、俺らのセリフだからな? つうか……」

男友「…………」ピクピク

男「……生きてるか?」

男友「…………」ビクッビクッ
60 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:27:24.32 ID:JXnxxlXVo
女友「走りまわってたらお腹すいたー。ご飯にしない?」

男「確かにいい時間かもな。女たちはどうだ?」

弟「腹減ったー!!」

妹「へったー」

女「これ」スッ

男「お、弁当か。確か向こうの方にそういうの食べれるスペースあったな」

女友「よーし、ちびっこども行っくぞー」テクテク

弟「チビじゃねー!」タッタッタ

妹「ねー」タッタッタ

男「俺らもいくか」

女「うん」ぺかっ


男友「おーい……忘れないで……」ピクッ
61 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2011/12/04(日) 21:29:57.54 ID:JXnxxlXVo
本日の分は以上となりまする。
次は今回より早めに来れるといいなあ。

ではまた。
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/04(日) 21:44:24.83 ID:2LeOdKoio
イイヨイイヨー
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(大阪府) [sage]:2011/12/04(日) 21:59:16.48 ID:nR5cIRo3o
こういうの好きだ
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/06(火) 18:09:01.68 ID:Jjxqnl3SO

65 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/11(日) 21:05:26.84 ID:vLDzs/zj0
乙 新ジャンルといえば魔物とかいたな
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/07(土) 11:57:36.52 ID:/BxQOnFSO
マダー(AA略


67 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/01/12(木) 15:17:29.05 ID:eXMXWBF2o
時間開けすぎでほんとすんません
量的にも少なめですがこっそりと…
68 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/01/12(木) 15:17:53.35 ID:eXMXWBF2o
自宅

男「んー……朝か」

ザー……

男「はぁ……今日も雨かよ」

男「梅雨、早く終わんねえかな」
69 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/01/12(木) 15:18:19.29 ID:eXMXWBF2o
通学路

男「雨うぜ……ん?」

ぺかぺか

男「何か楽しいことでもあったのかあいつは」

女「…………」ぺかぺか

男「後で聞いてみっかな」
70 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/01/12(木) 15:18:46.87 ID:eXMXWBF2o
教室

男友・女友「「はいどーもー!」」

男友「いやー聞いてくださいよ男友さん」

女友「どうしましたか女友さん」

男友「いやね、梅雨じゃないですかー。雨ざーざーじゃないですかー」

女友「ざーざーですねー」

男友「こう雨がひどいと湿気もひどい! 湿気がひどいとカビが元気になっちゃうんですよ!」

女友「あー、ありますねー。食パンとかすぐカビ生えちゃいますもんねー」

男友「そんな中でですね、ほらこれ」

女友「なんですかーこれ?」

男友「金曜に忘れてて土日を経過した弁当箱です。ほーらカパっと……」

女友「死ねええええええええええええ!!」ズドン

男友「ごふぅ!」

女友「という訳でおはよ」シュビッ

男友「おは……」ブルブル

男「朝からほんと元気だなお前ら」
71 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/01/12(木) 15:19:26.70 ID:eXMXWBF2o
男「二人とも朝練出てんだよな」

女友「まーねー。マネージャーも大変っすよこの時期」

男友「文句タラタラだけどなお前」

女友「出てるだけでも感謝しろいバーカバーカ」

男友「ありがとーごぜーますだお代官様ぁ」

女友「うむ、よきにはからえ」

男「上下関係はっきりしてんなぁ」

男友「まぁ実際、ウチみたいにガツガツしてるわけでもないとこで、こいつは頑張ってくれてっからな」

女友「ヘイヘイヘイ、褒めても何も出ないぜボーイ?」

男「照れとる照れとる。赤くなっとる」

男友「いつも感謝してるよベイベー」キリッ

女友「うっさい死ね!」ゴン

男友「いってえ! なにすんだお前は!!」

女友「あはははは。バーカバーカ!!」

男「元気だなぁ」
72 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/01/12(木) 15:19:55.75 ID:eXMXWBF2o
男「あれ? 女は?」

男友「そういや教室にいないな」

女友「どこ行ったんだろね? そろそろ先生来るのに」

男「だよなぁ……お? 戻ってきた」

女「…………」ぺかぺか

男「……なんかいいことあったのかあいつ?」

男友「はあ?」

女友「え? なんで?」

男「いやまぁなんとなく」

女「…………」ぺかぺか
73 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/01/12(木) 15:20:23.24 ID:eXMXWBF2o
昼休み

女友「ねえ、あんたって最近よく女と一緒に帰ってるじゃん?」

男「じゃんってまた急だな」

女友「じゃんじゃん? じゃんじゃんじゃ?」

男「いやいや、新たな言語を開発してんじゃねえよ」

男友「確かに女友の言う通り、お前らよく一緒に帰ってるよな。その辺どうなのよ女?」

女「……?」

男「お前はなんでそこで首を傾げる」

女「単に……」

男「た、単に?」

女「家が同じ方向だから」

女友「そ、そっかー。あはははは」

女「?」

男「(あっれー? なんで俺、がっかりしてんの? あっれー?)」
74 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/01/12(木) 15:21:00.48 ID:eXMXWBF2o
帰宅途中

ザー……

男「(あー、よく降るな)」

男「(と言うかですね)」

女「……」ぺかぺか

男「なあ」

女「何?」

男「あー……その、なんだ。お前、なんかいいことあったのか?」

女「どうして?」

男「いやその、なんとなく。なんとなーく女が機嫌良さそうだったから」

女「…………」

男「(うおわああああああああああ!! 絶対変な奴だと思われたああああ!!)」
75 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/01/12(木) 15:21:30.49 ID:eXMXWBF2o
男「(だって『光ってたし機嫌いいんだろ?』とか言えないッスよ!!)」

男「(かと言って、相変わらずの無表情だから『嬉しそうな顔してたし』とか言えないしさあ!!)」

男「(いやまあ、実際に表情に出てたとしてもそんなこと言えないんだけどね!!)」

女「……雨」

男「(そっすね! 雨っすね!! ザーザーですよザーザー!!)」

男「って、へ?」

女「好きなの」

男「へあ!?」

女「へあ?」

男「あ、あー……雨が好き?」

女「うん」

男「ですよねー」

女「?」
76 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/01/12(木) 15:27:26.83 ID:eXMXWBF2o
男「よ、よし、帰るか! な!」

女「うん」

ザー……

男「(正直に言って、俺は雨が嫌いだ)」

男「(ジトジトしてカビも生えるし、濡れた服が身体に張り付くし)」

男「(だから、梅雨なんてさっさと明けてしまえと思ってる)」

男「(ただ……)」

男「なあ、教室でいなくなってた時、もしかして雨見に行ってたのかお前?」

女「うん。渡り廊下から見ると綺麗なの」ぺかぺか

男「やっぱ変な奴だよなーお前」

女「……そう?」

男「はは。間違いなく」

男「(こんな光景が見れるなら、雨もいいものなのかもしれない)」

女「……」ぺかぺか

ザー……
77 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/01/12(木) 15:29:31.74 ID:eXMXWBF2o
という訳で梅雨編でした
次は7月編でお会いしましょう。それでは
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2012/01/12(木) 16:24:22.24 ID:AEiysx04o
乙でした~
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/13(金) 07:50:07.41 ID:as/3FOHSO
ひっそり来てたか

80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/01/29(日) 18:09:15.50 ID:PBExwIdz0
今更ながら乙
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/15(水) 20:29:22.96 ID:0WU5aOmSO
ほし
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/04(日) 16:10:58.15 ID:MGMNoX9+o
やべーじゃん、2ヶ月なんてすぐ過ぎちゃうな
続きをお願いします


83 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/06(火) 01:14:26.60 ID:0jcXhHJpo
隔月連載のようになってしまってます。ほんとすいません
という訳で7月編の投下となります。
84 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/06(火) 01:15:04.76 ID:0jcXhHJpo
自宅

男「あれほど早く明けろと思ってた梅雨だが」

シャッ ガラッ

男「こんだけ暑いとこれはこれで嫌なもんだ」
85 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/06(火) 01:15:32.40 ID:0jcXhHJpo
教室

男「あぢー……」

男友「あぢー……」

女友「あぢー……」

女「……」

男「……なあ女」

女「……」

男「女?」

女「暑い」
86 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/06(火) 01:16:05.55 ID:0jcXhHJpo
女友「あー、女って暑いの駄目なのよ。見た目は平気そうなんだけどねー」

男「そうなん?」

女「うん」パタリ

男「え? おい机に突っ伏したりして大丈夫かお前?」

女「机、冷たい」ぺかぺか

男「……大丈夫そうだな」

女「……」ぺか……

男「ん?」

女「……」ムクリ

男「机……顔置いといたら温かくなっちまったのか」

女「暑い」コクリ
87 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/06(火) 01:16:50.09 ID:0jcXhHJpo
女「……」

男「見た目は汗もかいてないし、平気そうに見えんだけどなあ」

男友「クールビューティーってやつか」ダラダラ

男「お前は汗を拭け」

女友「差し詰めあたしはホットビューティーね」ダラダラ

男「お前も汗を拭け。つうかなんだよホットビューティーって意味わかんねえよ」

男友「どうした? 暑さで脳がやられたのか女友?」

女友「よく言った。思いっきり殴るから歯ぁ食いしばれ」

男友「ほほう……いいだろう。さあ、この汗だくの顔を殴れるというならば殴るがいい!」ダラダラダラダラ

女友「ボディ!!」ズドン

男友「ぐはぁっ!?」ズシャ……

男「暑っ苦しいわお前ら!!」
88 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/06(火) 01:17:18.76 ID:0jcXhHJpo
男友「そうだ、夏休みの頭に海いかね?」

男「唐突だなおい」

男友「まあ聞け。俺の従兄弟が海の家やってんだけど、クソ忙しくなる前にがっつり掃除したいらしいんだわ」

男「……バイト代は?」

男友「もち出る。ついでに店においてる道具や飯も向こう持ちだ」

女友「悪い話じゃないでしょ? さ、あんたも行くわよ」

男「そうだな……んー、どうすっかなあ」

男友「待てコラ。なんで女友が普通に参加者っぽく話進めてんだよ」

女友「えー、いいじゃん。従兄弟ってあの年中真っ黒の兄ちゃんでしょ? ほら、あたしあの兄ちゃんとは昔から仲いいし」

男友「まあそうだけども。あー、じゃあ従兄弟に言っとくわ」

女友「おっしゃあ! やったね女! タダで海行けるよ!」

男友「うぉい!? 勝手に人数増やすんじゃねえよ!!」

女「?」ボー
89 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/06(火) 01:17:46.29 ID:0jcXhHJpo
女「暑い」パタリ

男「なあ、こいつ状況がわかってないんじゃ?」

女友「あはは……多分わかってないね。おーい、夏休みに海行くようーみー」ペチペチ

女「行く」ムクリ

男「うお、びっくりした。急に起きるな」

女友「おっしゃ! 男友、そういう訳でよろしくぅっ!!」

男友「あーもーしょうがねえな。へーへー、わかりましたよ。じゃあ女、ついでに弟と妹も連れてきちまえよ」

男「そんな大人数で押しかけて大丈夫なのか?」

男友「こうなったら四人も五人も六人も一緒だってんだ! 任せとけ!!」

女友「キャー! さすが男友、カッコイー! ほら女も……あれ? どこ行くの女?」

女「海」スタスタ

男「いや今からじゃなくてって速っ! 足速っ!! おい待てって!!」タッタッタ

男友「……昔からこうなんか女って?」

女友「あー……夏は大体あんな感じかな。あはは……」
90 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/06(火) 01:18:20.43 ID:0jcXhHJpo
夏休み突入 海にて

男友「海だー!!」

弟「うみー!!」

女友「泳ぐわよー!!」

妹「わよー!!」

男「あいつら……あの、なんかすんません、大人数で」

従兄弟「いやいや。むしろ昼前に終わっちゃってありがたいことだよ。君たちには感謝してる。ところで……あの子大丈夫?」

男「あー……はい。後で冷たいものでも飲ませときます」

女「暑い暑い暑い」ブツブツブツ
91 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/06(火) 01:18:48.79 ID:0jcXhHJpo
男「ほれ」

女「?」

男「男友の従兄弟さんがラムネくれた。あんまり暑そうだからって。後で礼言っとけよ」

女「うん。男もありがとう」

男「いや別に俺に礼はいらんが」ポリポリ

女「冷たくて美味しい」ぺかぺか

男「そっかそっか」ゴクゴク

しばらくして

男「……」

女「……」カラカラカラ

男「あー……なあ」

女「何?」カラカラカラカラ

男「ラムネのビー玉は舌じゃどうやっても取れんぞ。上のキャップをこうやって取って出すんだ」

女「!?」
92 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/06(火) 01:19:18.57 ID:0jcXhHJpo
女「綺麗」ぺかぺか

男「そっか。ビー玉取れてよかったな」

女「うん」ぺかぺか

「おりゃああああ!!」

「男友兄ちゃんはえー!」

「はえー!」

男「なにやっとんだあいつらは……」

女友「二人共なにやってんのー! 早くこーい!」

男「へいへい。ほんじゃあ行きますか」

女「うん」ぺかぺか

男「サングラス持ってきとくべきだったかなあ……」

女「?」ぺかぺか
93 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/06(火) 01:19:49.50 ID:0jcXhHJpo
弟「トンネルほろうぜー」

妹「とんねるー」

男「ん? 砂で山作ってんのか」

弟「あ、男兄ちゃん! 手伝えー」

妹「てつだえー」

男「手伝って下さいだろーがー。おりゃー!」ぐわし

弟「あははははは! 頭つかむなーやーめーろー。あはははは」

妹「あたしもあたしもー!」

男「よーし、おりゃー!」ぐわし

妹「あははははははは!」

女友「あの子らも楽しそうだね。来てよかったっしょ?」

女「うん」ぺかぺか
94 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/06(火) 01:20:16.83 ID:0jcXhHJpo
妹「うんしょっうんしょっ」

男「よーし、もうちょい右に向かって掘るんだ妹隊員」

妹「あーい!」

弟「なー男兄ちゃん」

男「ん? どうした? あ、そこ木の棒刺しすぎると壊れるぞ」

弟「ありがと! えっとな、男兄ちゃんってウチの姉ちゃん好きなの?」

男「ブッ! ちょ、待て。どうして急にそういう話になる」

弟「だって男兄ちゃん、よく姉ちゃんと一緒にいるじゃん」

男「いやいやいやまてまてまて」

女友「急に男が踊りだしたんだけどなにやってんのあいつ?」

女「?」
95 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/06(火) 01:20:44.42 ID:0jcXhHJpo
男友「おーい、従兄弟がメシ作ってくれたぞー」

弟「メシー!」ダダダッ

妹「ごはーん!」トテテテ

男「た……助かった」

女友「あんたあの子らと何話してたの?」

女「楽しそうだった」

男「助かってねえええええっ!!」

女「?」
96 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/06(火) 01:21:17.57 ID:0jcXhHJpo
帰りの電車の中

男「(楽しかったけど大変な一日だった……)」

弟「くかー……」

妹「くー……くー……」

男「(やっぱ走りまわって疲れたのか……よく寝てんなあ)」

男「(しかし、『好きなの?』か。どうなんだろうなあ)」

男「(それなりにまあ気にはなるわな)」

男「(というかだ)」

女「すぅ……すぅ……」

男「(肩に乗りかかられてんですけど誰か助けて下さい)」

女「ん……」コテン

男「(うおおおおおおおおおおおっ!? ちかっ!! 近いいいいいっ!!)」
97 : ◆Vcef9xkjaI [sage saga]:2012/03/06(火) 01:21:55.50 ID:0jcXhHJpo
という訳で7月編でした。
次は8月編でお会いしましょう。

それでは
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/06(火) 01:40:21.36 ID:+trENio30

これのリメイク前のSSが何かわからないんだが
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/06(火) 02:17:07.74 ID:xozfgSZlo
一気に読んだ
これは良いものだ・・・
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/03/06(火) 06:13:41.78 ID:VqlvObp60
更新来てたのか

待っておったよ
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/06(火) 13:56:09.90 ID:kN3jakmV0
乙乙
最近新ジャンルが活発になっていてうれしい
102 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:14:33.22 ID:fO2WiCiio
今度は少し早く来れました。やったね!
リメイク前のものはこれが終わった際に晒そうと思いますので、併せて読んでもらえると嬉しい限り。
では8月編開始します。
103 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:15:01.32 ID:fO2WiCiio
自宅

男「(メールか。女友から?)」

『本日17時 駅前にて待つ 拒否は許されない 繰り返す 拒否は許されない』

男「……え? 脅迫状?」
104 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:15:30.88 ID:fO2WiCiio
駅前

男「でだ」

男友「いいやいか焼きだね!!」

女友「素人が! りんご飴こそ至高よ!!」

女「焼きとうもろこし」ぺかぺか

弟「男兄ちゃんおーっす!」

妹「おーす!」

男「どういう状況なんだよこれは」
105 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:16:03.27 ID:fO2WiCiio
男友「かくかく」

女友「しかじか」

男「いやいやわかんねえし」

女「夏祭り」

男「夏祭り? そういや今日だっけ?」

女「そう」

男「花火とかもあるんだったか?」

女「そう」ぺかっ

男「……花火好きなのか?」

女「うん」ぺかぺか

男「(派手なのは苦手かと思ってたが意外だ)」

女「?」ぺかぺか
106 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:16:31.64 ID:fO2WiCiio
男「要するに夏祭りに行こうってことか。なら最初からそう言って誘えばいいものを」

女「忙しかった?」

男「あ、いや。暇だったから大丈夫」

女「そう」ぺかっ

男「(どういう意味での光り方なんだろう)」

女友「しゃおらー!!」ギチギチギチ

男友「ギブギブギブ!! 絞まってる! 完全にキマってるってこぐええええっ!!」

弟「負けるな男友にいちゃーん!」

妹「やっちゃえー!」

男「元気だなぁあいつら」

女「楽しそう」ぺかぺか
107 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:17:00.93 ID:fO2WiCiio
夏祭り会場

男「さて、いきなり俺達はぐれた訳だが」

女「ごめんなさい」

男「いや、女が悪いわけじゃないから謝んなって。ほっといたらお前だけはぐれそうだったんだし、テンション上がりすぎて走っていったあいつらが悪い」

女「でも」

男「つうかだ。それ言うなら、はぐれないようにしていたはいいけど、携帯忘れててあいつらと連絡取れない俺とかどうすんのさ?」

女「だけど」

男「でももだけどもありません。こういうのはみんな悪いでいいんだって。それよりさ、腹減らね?」

女「?」

男「焼きとうもろこし食べたいんだろ? あそこに売ってるぞ。俺も久しぶりに食いたいし。つうわけでおっちゃん、これ二つ」

おっちゃん「あいよー」

女「……ありがとう」

男「気にすんな。ほれ、お前の分」

女「お金」チャリ

男「いらん。奢りじゃ。食え食え」

女「でも」

男「だから、でもとかだからとかいいんだって。あー、そのあれだ、俺らは……友達なんだしさ」

女「……美味しい」ぺかっ

男「うっし! じゃあこれ食ったら次行くぞ次ー!」

女「うん」ぺかぺか
108 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:17:34.68 ID:fO2WiCiio
金魚すくい

女「……」バリッ

女「……」バリッ

女「……」バリッ

男「よっ」ヒョイ

女「……」バリッ

男「あのー……女さん?」

女「何?」バリッ

男「もうちょっと優しく水に入れて、優しく引き上げないと……」

女「やってみる」

女「……」バリッ

女「……」ジー

男「す、すいませんでした」
109 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:18:02.36 ID:fO2WiCiio
たこ焼き

男「やっぱ祭りと言えばこれだよなー」モグモグ

女「……」モグモグ

男「ふぅ、ごっそさん」

女「美味しかった」ぺかっ

男「そっかそっか。でも、たこ焼きって女子は嫌がりそうなのに、女は平気なんだな」

女「?」

男「ほら、青のりが歯に付くからって嫌がる奴いるじゃん?」

女「!!」

男「ん? どうした?」

女「……」フルフル

男「どうしたんだよ急に?」

女「!!」ダッ

男「あー……気付いてなかったのか。でも逃げなくても……」
110 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:18:30.85 ID:fO2WiCiio
射的

男「えっと……おかえり?」

女「ただいま」

男「あの……射的でもするか?」

女「やる」

しばらくして

女「……」パカン パカン パカン

男「(こ……こええ……目がこええ……)」

女「……」パカン パカン パカン パカン
111 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:19:02.59 ID:fO2WiCiio
男「(さて次はっと……あれ? 向こうにいるあいつどっかで……)」

男「あ」

女「何?」

男「いや何でもない。さーてどこにいこっかなー!」

女「?」

男「(やべえやべえやべえ。あいつ前に女がずっと見てた、ウチの野球部のピッチャーじゃねえか!)」

男「(しかも隣にいるのって確か野球部のマネージャー!?)」

男「(これってデートじゃねえか!? いや待て待て。ただ友達と来てるだけって可能性も……)」

男「(ってオーーーイ!? 腕組んじゃってるよウォーーーーーイ!?)」

男「(いやぁでも俺と女だって友達同士だけど腕組みくらいは)」

男「って、出来るかボケェ!!」

女「!?」ビクッ
112 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:19:29.99 ID:fO2WiCiio
男「(なにはともあれ移動せんとな)」

男「なあ女、あっちの屋台面白そうなんだけど行かねえ?」

女「今は駄目」

男「え? なんで?」

女「もうすぐ花火が始まる」

男「花火?」

女「……」コクリ

男「(やべえ……もうそんな時間だったのかよ。向こうも花火待ちなのか移動する気配ねえしどうするよ俺!?)」
113 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:20:02.39 ID:fO2WiCiio
男「…………」キョロキョロ

女「……」

男「うーむ……」

女「あの」

男「へ!? ど、どうした女!?」

女「花火嫌い?」

男「い、いいや? 花火は大好きッスよ! そりゃもう近所でも花火大好き少年として名前を馳せたぐらい大好きッスよ!?」

女「そう?」

男「ただなんと言いますか気になることがいやなんでもなくてただここだと光と音のシャワーがとっても目に入って眩しいいや眩しくてもいいんですがなんというか」チラッ

男「(やべええええええっ!! 見ちゃった! ピッチャーカップルをチラ見しちゃったああああっ!!)」

女「?」チラッ
114 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:20:29.98 ID:fO2WiCiio
男「(どうするどうするどうする俺!?)」

女「……」ジー

男「(ぎゃあああああっ!! 女さんピッチャーカップルをガン見してるうううっ!?)」

男「(いや待て、これはある意味チャンスなんじゃないか!?)」

男「(これであいつに彼女がいるってことがわかったって事は、女の性格から考えて略奪してまでってことは考えないだろうし)」

女「あの」

男「(つまり……あれ? つまりどうなんだ? 女が失恋して何がチャンスなんだ?)」

男「(つうか最低じゃんか俺。どうしてそれで喜ぶんだ?)」

女「あの」

男「(え? あれ? え?)」

男「あれ? 俺ってもしかして?」

女「ねえ」クイッ

男「ハイ!?」

女「……」ジー

男「(俺、こいつに……え?)」
115 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:21:01.66 ID:fO2WiCiio
女「あの人達」スッ

男「え? だだだ誰? 向こうの人? 誰だろうなぁあははははは!」

男「(色々と絶体絶命じゃねえか俺!?)」

女「知り合い?」

男「いやー、俺もよく知らな……へ?」

女「?」

男「あのー、つかぬ事をお聞きしますが女さん」

女「何?」

男「あちらの二人、ご存知ない?」

女「?」コクリ

男「どういうことだよ……」

女「?」
116 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:21:27.39 ID:fO2WiCiio
説明中

男「えーっと……前に俺らで野球部は見に行ったよな?」

女「……」コクリ

男「んで、あそこにいるのは、前に部活を見に行った野球部のピッチャーで……」

女「?」

男「……あの、つかぬ事をお伺いしますが」

女「何?」

男「あの日、何で野球部を見たいと思ったんだ?」

女「弟がグローブが欲しいって言うから」

男「はい?」

女「使ってないのがあったら貰えないかと思って」

男「買えばよかったんじゃ……」

女「値段を知らなくて」

男「そ、そうッスか……」
117 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:21:53.97 ID:fO2WiCiio
男「(俺の苦労は一体……)」

男「(だけどまあ、これで……)」

男「(これで? これでどうなのよ俺?)」

男「(待て。落ち着け。冷静に考えてみよう)」

男「(俺はこいつをどう思ってるんだ?)」チラッ

女「?」

男「!!」ボッ

男「(なんてこった。どうすんだよこの状況)」

女「?」
118 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:22:20.81 ID:fO2WiCiio
「死ねオラぁああああああっ!!」

「ぎゃあああああああああっ!?」

男「あれ? 今の声は……」

女「あ」

弟「あー! 姉ちゃん達だ!!」

妹「おねーちゃーん!!」

女「みんな」ぺかっ

女友「もー! やっと見つけた二人とも!!」ギリギリ

男友「ようお前らって女友ギブギブ!! ギチギチいってるって! 死ぬ! 死ぬる!!」

男「(助かった……のか?)」
119 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:22:49.25 ID:fO2WiCiio
どーん

女友「おお! 始まったよ!!」

男友「おー……そうだなー……」ボロッ

弟「すげー!!」

妹「こあーい!!」

女「お姉ちゃんがいるから大丈夫」ぺかっ

妹「うん!」

女「……」ぺかぺか

男「……」ジー

女「何?」

男「あ、いや。綺麗に光ってるなと」

女「うん。花火綺麗」ぺかぺか

男「花火? あ、ああ! そ、そうだな!! 流石だな花火!!」

女「?」ぺかぺか
120 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/03/11(日) 05:29:48.04 ID:fO2WiCiio
以上で8月編終了となります。
待っていてくれた方もいて嬉しい限り。ありがとうございます。

さて、リメイク前のものですが、まとめられたものがあったので載せておきます。
新ジャンル「明るクール」
http://nanabatu.web.fc2.com/new_genre/akalu_cool.html

設定などはほぼ同じですが、リメイク後はキャラの中身をもう少し濃く変えてあったりします。
展開などはかなり変えていますので、同じ設定のパラレルと思って見てみるのがいいかもしれません。
というか4年前……今見ると色々アレな部分がありますが、温かい目で見てもらえればと思います。

次は9月編でお会いしましょう。
それでは。
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/11(日) 07:56:41.16 ID:f67hHcnn0

122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/03/11(日) 09:44:03.07 ID:HtiSRdAzo
明るクール傑作だったよな。
もう4年もたつのか、、、、
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/11(日) 12:43:07.40 ID:V5CbR5aM0

この前見た新ジャンルで過去のリメイクやってる人もいたけどその人も六年前のだったしなぁ
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/18(日) 14:22:51.26 ID:omJuXKbSO
おお更新来てた
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/04/18(水) 21:16:48.47 ID:/183pzSj0
落とさせない
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/02(水) 22:11:07.20 ID:2ohlIxrvo
あきらめないで!


127 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/05/05(土) 22:53:28.07 ID:AE1ZafJ7o
過去最長にお休みしてた上に、過去最短な内容という果てしなくどうしようもない状態ですがギリギリで戻って来ました。
このままだと内部の日付を実際の日付が追い越すんじゃないかという極めてアレな……と言い訳を続けていると延々と書いてしまいそうなので、9月編開始します。
128 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/05/05(土) 22:54:45.12 ID:AE1ZafJ7o
「では、文化祭の出し物は町の歴史展示会で」


男「やる気ねえなウチのクラス」

男友「しゃあねえよ。俺ら部活組は軒並み自分たちの部活の出し物しちまうし、帰宅部だけじゃ何かやっても回せねえし」

男「それもそうだな。ところでバスケ部は何やんだ?」

男友「体育館全面使用して演劇。宇宙からきた悪のバスケマンを倒すため、地球のバスケマンがバスケで悪のバスケマンを倒すってストーリー」

男「なんだそれ……」

男友「俺が聞きてえよ」

女友「ちなみにあたしがヒロイン」

男「なんだそれ……」

女友「どういう意味だコラ」
129 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/05/05(土) 22:55:14.26 ID:AE1ZafJ7o
文化祭当日

男「なあ、俺、思うんだが」

女「?」

男「展示会の受け付けに二人も人は必要なんだろうか」

女「……」

男「(そしてこのペア。何やら作為的なものを感じる)」チラッ

女「何?」

男「いいいいや何でも無いっスよ?」

女「?」
130 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/05/05(土) 22:55:44.43 ID:AE1ZafJ7o
男「しっかしヒマだなー」

女「……」コクリ

男「なあ」

女「?」

男「どっか見てきたいとこあったんじゃねえの?」

女「……」フルフル

男「ソッスカー」

女「あの」

男「ん?」

女「あなたは席外してもいい」

男「は?」
131 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/05/05(土) 22:56:26.59 ID:AE1ZafJ7o
男「え? なんで?」

女「私といてもつまらないから」

男「……」

女「ごめんなさい」

男「なんじゃそれ」

女「え?」

男「つまんなかったら最初からバックれてるっつうの」

女「……」

男「つうかそのなんだ」

男「俺はその……お前とでよかったっつうか……」

女「?」

男「あーもー! えー……そのー……つ、つまり! つまんなくねえってこったよ!」

男「(なんじゃそれええええええええっ!? なんで俺はキレてんだよ! これじゃ頭おかしいやつじゃねえか!!)」チラッ

女「……」

男「(やべえよ絶対怒ってるよどうすんだよ!!)」

男「えっと……女さん?」

女「……」ぺかっ
132 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/05/05(土) 22:56:53.01 ID:AE1ZafJ7o
男「あれ?」

女「……良かった」ぺかぺか

男「よ、良かったって何が?」

女「嫌われてると思ってたから」

男「……何で?」

女「苦手だって言ってたから」

男「(すっげー前の時、聞かれてた―!?)」

女「私は」

女「こんなだから」
133 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/05/05(土) 22:57:21.46 ID:AE1ZafJ7o
男「…………」

女「昔から言われてた」

女「無口で、無表情で、何を考えてるのかわからないって」

女「……暗いって」

女「何度も直そうと思ったけれど直らなくて」

女「だけど、私は、ずっと」

男「ストップ」

女「え?」

男「まず最初に。ごめんな」

女「?」

男「お前を苦手って言ったこと」

女「……」
134 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/05/05(土) 22:57:48.13 ID:AE1ZafJ7o
男「嘘は言いたくないから正直に言うけど、確かに最初はお前のこと苦手だった。それは事実だ」

女「……」

男「でもさ、嫌いじゃなかった。これはほんと」

男「あとさ」

女「?」

男「お前は自分のこと暗いって言うけどさ、そんなことねえと思うぞ」

女「え?」

男「ちょっとわかりにくいだけで、しょっちゅう喜んだり怒ったり悲しんでたりしてたろ? お前ってむしろ、すげえ明るい奴なんだと思うぞ」

女「嘘言わなくてもいい」

男「嘘じゃねえよ。だってお前さ」
135 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/05/05(土) 22:58:22.89 ID:AE1ZafJ7o
男「今、すっげえ喜んでるじゃん」

女「っ!」ぺかぺか
136 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/05/05(土) 22:58:49.47 ID:AE1ZafJ7o
男「っつう訳でだ……ってウオーーーイ!?」

女「?」ポロポロ ぺかぺか

男「なんで泣いてんだお前!?」

女「え?」ポロポロ ぺかぺか

男「と、とりあえず泣き止め! な!? でも喜んでるしってもう訳わかんねえよ!!」

女「あれ? あれ?」ポロポロ ぺかぺか


男友「(様子見に来たらこの状況。さてどうしたもんか)」

女友「…………」ジー

男友「(色々前途多難だなぁ)」


男「泣き止んでくれよおおおっ!」

女「???」ポロポロ ぺかぺか
137 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/05/05(土) 23:02:21.20 ID:AE1ZafJ7o
以上で9月編終了となります。
見てくださる方には本当に頭が上がりません。

次は10月編でお会いしましょう。
それでは。
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/05(土) 23:20:12.88 ID:WiUsGdgIO
支援
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/05(土) 23:27:34.31 ID:onGdVXUFo
乙乙! のんびり舞ってるからな
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/05(土) 23:54:22.02 ID:tvZj3TW/o
乙乙乙
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/05/06(日) 00:27:28.98 ID:uMW7HYu8o
来てた!乙乙!
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/06(日) 00:48:32.29 ID:teRRZEoSO

143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/07(月) 08:02:05.24 ID:fex3Sze2o
乙です!


149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/04(水) 09:15:55.74 ID:iOcv4iOIO
そろそろ二ヶ月
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/07/04(水) 09:20:25.03 ID:KJXhU0aho
もうそんなに経つのか
生存報告お願いします
151 : ◆Vcef9xkjaI [saga]:2012/07/04(水) 18:29:35.30 ID:nSzW/8jBo
ギリギリとなりましたが生存報告となります。
ご心配をお掛けしました。

本来であれば10月編なのですが、少し考えるところがあり、今回は番外編となります。
リメイク前の物を読まれていた方には予想がつくと思いますが、話は設定以外を変えているので、楽しんでいただけたら幸いです。

では、番外編投下開始します。
152 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/07/04(水) 18:30:11.97 ID:nSzW/8jBo
 まだ俺ら四人が揃うよりも前から、あいつと俺は友達だった。
 その頃からあいつは男勝りで、俺を引っ張って遊び回ってたっけ。
 そんなある日、あいつが言い出したろくでもない遊び。
 
「探検行こうよ探検!」

 また訳のわからんことを言い出したなと思うと同時に、間違いなくまた面倒な事になるだろうなと考えていた事を覚えている。
 もし、あの時に拒否していたらどうなっていたのか? 今でもたまに考える。が、結果はいつも「遅かれ早かれこうなっていた気がする」といったもの。
 全く、どうしてこんなことになっちまったんだろうね?
153 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/07/04(水) 18:30:37.66 ID:nSzW/8jBo
10年前

少女「ほらー! 早く!」

少年「待ってよ! 危ないって!」

少女「だいじょぶだいじょぶ!」

少年「帰ろうよー。この山、危ないって父ちゃんも母ちゃんも言ってたし……」

少女「だから面白いんじゃん」

少年「そろそろ帰らないと夜になっちゃうよー……」

少女「ああもううっさい! じゃああんただけ帰ればいいじゃん!」

少年「えー……一緒に帰ろうよー」

少女「やだ」

少年「えー……」
154 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/07/04(水) 18:31:03.62 ID:nSzW/8jBo
少女「けっこう進んだわねー」

少年「うー……暗くなってきた」

少女「だいじょぶだいじょぶ!」

少年「さっきからそればっかじゃん……」

少女「だって今まで大丈夫だったでしょ?」

少年「それはそうだけど……」

少女「だから、だいじょぶだいじょぶ!」

少年「なんでそうなるのさー……」
155 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/07/04(水) 18:31:31.01 ID:nSzW/8jBo
少女「わー……まっくら……」キョロキョロ

少年「ひっぐ……ひっぐ……」

少女「あんたまだ泣いてんの?」

少年「ひぐっ……だって……おばけ出そう……」

少女「おばけなんて出ないに決まってんじゃん。弱虫ねーあんた」

少年「だってー……」

少女「ほらっ! 早く行くわよ!」

少年「待ってよー!」

少女「きゃっ!?」

少年「あっ!?」
156 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/07/04(水) 18:31:57.34 ID:nSzW/8jBo
少女「あたしのせいで……あたしのせいだ!」

少年「(泣いてる……)」

少女「どうしよう……血が止まんない!」

少年「(あはは、めずらしいなあ)」

少女「だれか! だれか助けて! 友達がケガしたんです!」

少年「(だいじょぶだいじょぶ……いたた……やっぱ少し大丈夫じゃないかも)」

少女「こっちです! 助けてください!」

少年「(あー……なんかさむいなぁ……)」

少女「ごめんなさい……ごめんなさい……」

ひゅうう……

少年「(さむいなぁ……)」
157 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/07/04(水) 18:32:23.56 ID:nSzW/8jBo
 こうして、近所の山に遊びに行った俺とあいつの探検は、俺が頭を3針縫い、二人揃って親からしこたま怒られるという結果になった。
 
 子供の頃は気が付かなかったが、俺らが山奥だと思っていた場所は実はそこまで深い場所ではなく、たまたま大人も近くにいる上、病院も近かったと色々と運が良かったのだろう。
 そしてこの日以来、少しだけ大人しくなったあいつは、無理に危ない場所へ行く事はなくなり(それでも近所を暴れまわってはいたのだが)、俺は俺で幼心に「このまま自分が大人しいままだと、いつか死ぬかもしれない」という、子供にしてはちょっとアレな事を思い、身体を鍛え始めた。

 そんなこんなで年月が経過し、あいつに気の許せる女友達が出来たり、俺にも親友と呼べるような男友達が出来たりといったイベントがあったのだが、それは割愛しようと思う。

 そして現在……と、その前に、この日の事が原因(だと思われる)で、ちょっとした変化が俺の身に起こった。
 親友にも、あいつにも話していない、ちょっとした変化。
158 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/07/04(水) 18:32:49.76 ID:nSzW/8jBo
男友「おっす」

女友「おっす」ひゅうっ

男友「(吹雪とまではいかんが、ちっと寒いか。確か今日は……)」

女友「ん? どったの?」

男友「今日の英語、お前の当てられる番だな」

女友「ぐはっ!」ごおっ

男友「(ビンゴ。あー、さみい)」

男友「ほれ学校行くぞー」

女友「はぁ……憂鬱……」ごおおおっ

 これは、平々凡々な俺と、明るく冷たい女の子のお話。
159 : ◆Vcef9xkjaI [saga sage]:2012/07/04(水) 18:37:22.97 ID:nSzW/8jBo
短いですが、以上で番外編その1終了です。
今のところ、次回は番外編その2になるかなぁという感じです。
一回分に数ヶ月分を入れる形になると思うので、そんなには長くならない……はずです。

ペースが遅く本当に申し訳なく思うと同時に、見てくださる方に心から感謝します。
ありがとうございます。

それでは。
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/04(水) 18:59:21.91 ID:RCh/5OJZo
乙乙
待つのは慣れてる
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/04(水) 19:22:02.45 ID:MrOSfTa4o
おお、生きてた! 乙!
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