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ライナー「チラシ・ズシ?」



1 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 23:06:59 ID:lIbuCdoM
※進撃の巨人で、ベン・トーのパロディです。
※原作最新話までのネタバレがあるかもしれません。
※ユミル「チキン・ナンバン?」の続きです。

ベルトル「僕等の目的を忘れたわけじゃないよね?」

ライナー「ああ、勿論だ。餓狼として頂点を目指す!」

ベルトル「またブレてる……」

ライナー「なんか言ったか?」

ベルトル「独り言だよ」

ライナー「そうか?」




2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 23:08:57 ID:lIbuCdoM
夜 食堂

サシャ 「一番手、行かせて頂きます」

ジャン 「サシャか。いきなり本命だな」

サシャ 「まず、ご飯をの上にほぐした鶏ササミの燻製を乗せます」

ミーナ 「もう、それだけで美味しそうだよね」ダラァ

アルミン「うん、涎を拭こうね」

サシャ 「鶏ササミの燻製は、お酒を売ってる店なら、おつまみとして大体おいてあります。
     お好みですけど、柚子コショウ味の奴が私は好きです」

クリスタ「そのまま食べたいね」ジュル

ユミル 「今度、買ってやるから、みっともない顔すんな」

サシャ 「そうしたら長ネギを刻んだのと、白ゴマをちょっと入れて、
     その上から熱々の鶏がらスープを注いで」トポポポ

3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 23:09:35 ID:nccUqikc
最初から名前が既にベルトルである

4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 23:10:18 ID:lIbuCdoM
サシャ 「出来上がりです。キース教官どうぞ」

キース 「うむ」

サシャ 「私も頂きます」

ズズズ

サシャ 「アツツ……鶏がらスープが良い匂いですね」

モグモグ

サシャ 「スープの脂とササミ肉が合わさって、極上の味ですね!
     燻製になってますから、さっぱりした食感なのに奥深い旨味が口の中で溶け出します!」

コニー 「凄い美味そうだな」ゴクリ

5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 23:11:43 ID:lIbuCdoM
ハフハフ

サシャ 「染み出した柚子胡椒がスープに混ざって、また一段と美味しいですよ」ホクホク

モグモグ

サシャ 「ゴマの香りのアクセントと、長ネギのシャキッとした食感が飽きさせませんね!」

ズズズ……

サシャ 「はふぅ……スルスルと胃の中に滑り込んで行っちゃいますね。
     食べやすくてお夜食にピッタリだと思いますよ」

6 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 23:12:39 ID:lIbuCdoM
バタン

ベルトル「……?」

マルコ 「やぁ、ベルトルト。水汲み当番お疲れ様」

ベルトル「皆、何してるの?」

マルコ 「第一回ヨルメシ大会を開催してるんだ」

ベルトル「ヨル……なに?」

ライナー「要は、夜食だ。自分の知ってる夜食を披露しようって催しだ」

ベルトル「何で、そんなことを」

マルコ 「フランツが福引で、ユトピア区の温泉旅行券を当てたんだよ」

ライナー「だが、1名分らしくてな。ハンナと一緒に行けないなら、誰かにやると言い出して」

ベルトル「それを皆で取り合ってるんだね。じゃあ、あそこに座ってるキース教官は?」

マルコ 「面白そうだから、審査員をやるって」

ベルトル(何で、こんなに緊張感が無いんだ……)

7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 23:14:28 ID:lIbuCdoM
ミカサ 「二番手、ミカサ・アッカーマンです」

エレン 「がんばれよー」

ミカサ 「一口サイズのオニギリを作って置きます」

ミーナ 「もう、これだけで美味しそうだよね」ジュル

アルミン「うん、涎をね、拭いてね」

ミカサ 「オニギリに豚バラ肉を巻いて、外からご飯が見えなくなるようにします。
     醤油、みりん、酒、砂糖を混ぜてフライパンに入れます。
     オニギリも入れて、タレが染み込むまで火を通します」

コニー 「すげぇ美味そうな匂いだな」

8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 23:15:12 ID:lIbuCdoM
ミカサ 「そして、出来上がったものがコチラです」

ユミル 「やけに準備がいいな」

ミカサ 「出来立ても美味しいけど、冷めて味が染み込んだものも美味しい」パク

モグモグ

ミカサ 「ほら、こんなに美味しい」

キース 「いや、分からんな」

ミカサ 「教官、どうぞ」

キース 「頂こうか」

9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 23:16:25 ID:lIbuCdoM
モグモグ

キース 「ふむ、確かに、味が良く染み込んでいるな」モグモグ

キース 「濃い目のタレに付けられたバラ肉を食い破ると、中には柔らかな米。
     米の甘みと肉が混ざり合い、旨味が口内に噴出する。
     そして気づいたときには、喉を通っていて、つい次のオニギリに手が伸びる」モグモグ

キース 「ほう! ピリリと来る辛味! これは七味か!」

ミカサ 「はい、予め肉の内側に振っておきました」

キース 「大きさも程良く食べやすい。また次に手が伸びてしまう」モグモグ

10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 23:17:20 ID:lIbuCdoM

キース 「こちらは、中にチーズが入っているな」

ミカサ 「チーズは出来たての時に食べると、トロリと溶け出して……すごいです」

キース 「変化があって面白い」

ミカサ 「ありがとうございます。作り置きが出来るので、夜食に相応しいかと」



ライナー「どうしたんだ、難しい顔をして」

ベルトル「まさか、君も参加しているのか?」

ライナー「おいおい、何を言ってるんだベルトルト」

ベルトル「そうだよね、いくらライナーでも」

ライナー「俺は餓狼だ。欲しいものは自分で掴み取る。当然、参加しているさ」

ベルトル(頭が痛くなってきた……)

11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 23:17:40 ID:Os0iTrRg
続編やっと来たか

12 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 23:17:56 ID:lIbuCdoM
ライナー「調子が悪いなら、早めに休んだほうが良いぞ?」

ベルトル「ライナー、ちょっとこっちに来てくれ」

ライナー「何だ? 用件なら早めにしてくれよ、俺の番が来ちまうからな」

ベルトル「いいから!」

ライナー「お、おう」



ベルトル「ライナー、君は何だ?」

ライナー「何だ、もしかして、さっきのを気にしてるのか?」

ベルトル「大事なことなんだ、答えてくれ」

ライナー「餓狼って言うのは確かだが、流石にあそこで言えるわけないだろう。
      俺は、戦士だ。必ず故郷に帰る。お前も、そうだろう?」

13 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 23:19:10 ID:lIbuCdoM
ベルトル「ライナー……そうだね。ちょっと疲れててたみたいだ、ありがとう」

ライナー「気にするな」

ベルトル「半額弁当争奪戦もそうだけど、お遊びは程ほどにね?
      息抜きが必要だっていうのは分かるけどさ」

ライナー「何を言ってるんだ? 俺たちは兵士だぞ、仲間との結束を固めるのも必要なことだ」

ベルトル(あぁ……もうダメだ)

エレン 「おーい、ライナー。次はお前の番だぞー」

ライナー「お、出番だな。話の続きは後でもいいか?」

ベルトル「ああ、うん。行っていいよ」

ライナー「至高の夜食を振舞ってやるぜ」

(つづく)

14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/18(水) 23:20:42 ID:lIbuCdoM
今日はここまで。続きは多分明日。

>>3 
名前の収まりが悪いんで、意図的に削っています。スミマセン。

15 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/19(木) 01:01:06 ID:hHlEbfFw
今回はライナーとベルトルさん中心なのかな?
なんにしても続きが楽しみ!

16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/19(木) 15:27:06 ID:RFqn1KGs
>>14
違うんだ。最初から笑ってしまっただけなんだ。

17 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/19(木) 23:53:23 ID:vOxy47cE
ライナー「5番手、ライナー・ブラウンだ」

ミーナ 「どんな料理で来るのかな。夜食だし、やっぱりご飯系かな」

ライナー「まずは、もやし、キャベツ、人参、長ネギ、にんにく、豚肉を炒める」

エレン 「肉野菜炒めか? 夜食らしくねえな」

ライナー「そこに鶏がらスープだ!」

ミーナ 「まさか、それは!」

ミカサ 「知っているの、ミーナ?」

ライナー「味噌を溶かし込んで、別に茹でておいた麺をどんぶりに入れる!」

18 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/19(木) 23:53:59 ID:vOxy47cE
ミーナ 「やっぱり、味噌ラーメンだ!」

ミカサ 「それは、美味しいの?」

ミーナ 「この間、アニと食べたけど、すごかった」

ライナー「さあ、食ってください」

キース 「うむ、しかし夜食にラーメンか」

サシャ 「所詮、男の料理ですね。
      こんな時間にラーメンだなんて、体に良くないですよ」

19 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/19(木) 23:54:45 ID:vOxy47cE
ライナー「何を言ってるんだ? 体に良くないから、美味いんだろうが」

サシャ 「むぅ、一理あるような気もしますね」

キース 「伸びる前に頂くか。まずはスープから」

ズズズ

キース (ニンニクが効いているな! 鼻っ柱に拳骨を食らった気分だ!
     夜食として、こんなにニンニクの効いた味噌ラーメンとは、なんという暴虐!)

20 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/19(木) 23:55:37 ID:vOxy47cE
パリパリ

キース (うむ、野菜にシャキっとした食感が残っていて、食べ応えがある。
     もやしのパキパキした瑞々しさ、味噌スープと合わさったキャベツの甘み、
     少し硬さの残る人参、長ネギ、そして脂の溶け出す豚肉!)


モグモグ

キース (そして、主役の出番だ。味噌ラーメン独特の黄色い縮れている
      透明感のある、少し固めの麺だ)

21 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/19(木) 23:56:07 ID:vOxy47cE
ズルズル

キース (おぉ、スープが絡む! 口の中に飛び込んでくる麺とスープがたまらん!)

ハフハフ

キース (熱いスープで口の中を火傷しそうだが、食べるのを止められない!)

22 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/19(木) 23:56:50 ID:vOxy47cE
ズルズル

キース (麺のもっちり感を引き立てる野菜の食感と、スープの熱気!
      唐辛子が後から効いて来るな! 暑いぞ!)

ハフハフ

キース (はぁ……暑いが、美味い! こんな時間にニンニクを食べたてしまっては、
      明日、口臭がえらいことになりそうだが、最早知ったことか!)

23 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/19(木) 23:57:20 ID:vOxy47cE
ズズズ…

キース (ふぅ、擦ったゴマが入っているな、ここにきて香ばしい匂いがする)

モグモグ

キース (野菜から溶け出した旨味が、スープに染み込んでいて、美味い)

24 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/19(木) 23:57:59 ID:vOxy47cE
ズズズ

キース (奥深い味だ。甘味と辛味が調和している)

ズズズ ズズズズ

キース 「いかん、スープを全部飲んでしまった」

ライナー「人間、食っちゃいけないと思うほど、美味いと感じるもんです」

キース 「いや、しかし、この時間だからこそ味わえる禁忌の味だった」

ライナー「ありがとうございます」

コニー 「何かズルくねえか?」

25 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/19(木) 23:59:01 ID:vOxy47cE
サシャ 「いえ、夜食というテーマなだけで、そのほかに制限はありませんでした。
     勝手に軽めのメニューを想像した、私たちが安易だったんです」

ミカサ 「教官も男性だからというのも計算されている。
     夜中にラーメンを食べることに、躊躇が少ない」

ライナー「ふふん、これは俺で決まりかな?」

キース 「いや、最後にキルシュタインがいる」

26 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/19(木) 23:59:52 ID:vOxy47cE
ライナー「おっと、悪かったなジャン。ラーメンなんか作っちまって。
      教官殿は、腹がいっぱいかもしれないぜ」

ジャン 「いいや、構わねえさ」

ミーナ 「ジャンに妙に余裕がある、何か企んでる顔だよ」

ジャン 「何も企んでねえよ、真摯に考えただけだ」

キース 「悪いが、全部食べられないかもしれんぞ」フゥ

27 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:00:37 ID:eoIrZusE
ジャン 「そんなに量はありませんよ。これが、オレの夜食です」

キース 「……これは」

ミーナ 「……ミルクかな?」

アルミン「いいや、あれはヨーグルトだ」

ライナー「ヨーグルト? 朝に食うもんだろ」

ジャン 「いいじゃねえか、夜に食べても」

28 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:01:39 ID:eoIrZusE
キース (まぁ、ラーメンの後で、そんなに食べらんからな、調度良かった)

パク

キース 「……!」

パクパク

パクパク

ミーナ 「キース教官が、無心で白濁の液体を口に運んでる!」

アルミン「変な表現しないでくれるかな」

クリスタ「おいしそうだね!」

マルコ 「中に何か入れてあるんじゃないかな」

29 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:02:11 ID:eoIrZusE
キース 「これは、リンゴだな!」

ミカサ 「リンゴ?」

ジャン 「ええ、摩り下ろしたリンゴを入れてあります」

キース 「ヨーグルトのまろやかさに、リンゴの優しい甘み。
      満腹で重かった胃袋が癒されるようだ」

ジャン 「オレが順番が最後なのは、分かっていたので」

30 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:02:36 ID:klZ.Z4zA
あなたか!久しぶりなのかな?
しかしあなたのssは腹が減る・・・

31 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:05:10 ID:eoIrZusE
アルミン「ヨーグルトは胃腸の動きを助けるし、リンゴの匂いには
     安眠効果があると言われているんだ。正しく夜食に相応しいね」

コニー 「すげぇな! そこまで考えてるのか!」

ジャン 「まぁな」
     (そこまでは考えてなかった)

ミーナ (そこまでは考えてなかったって顔だ)

32 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:05:44 ID:eoIrZusE
ミカサ 「あふれ出る優しさ、これはきっと優しいジャンのお母さんの味」

ジャン 「ま、まぁな」

ユミル 「何だ、オリジナルじゃねえのかよ」

クリスタ「でも、凄い美味しそうだよ」

ジャン 「ほら、まだあるから食えよ」

クリスタ「わーい」

ユミル 「こら、怪しい人から物を貰うなって言っただろ」

ジャン 「怪しくねえ!」

33 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:06:22 ID:eoIrZusE
キース 「全員、終わったな。では、結果を発表する」

コニー 「味噌ラーメン美味そうだったなぁ」

クリスタ「誰になるんだろうね」モグモグ

ユミル (可愛い)

キース 「正直、味は甲乙付けがたい。どれも美味かった」

34 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:07:39 ID:eoIrZusE
キース「しかし、夜食ということを鑑みて、
     寝る前の体に優しく、それでいて急に食べたくなっても
     簡単に作ることの出来る一品だった、キルシュタインを推したいと思う」

オオオオ
オオオオオオオ

35 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:08:30 ID:eoIrZusE
ジャン 「ヨッシャアアアア!」

ライナー「負けたか。着眼点は悪くないと思ったんだが、引き立て役になっちまったな」

ジャン 「いや、最後までヒヤヒヤしたぜ」

ミカサ 「私も負けるつもりはなかった。
     けれど、あなたの方が一歩先を行っていた」

ジャン 「いいや、ミカサも中々だったぜ」
     (ババア、今だけ感謝するぜ!)

36 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:09:12 ID:eoIrZusE
サシャ 「ライナー、今度私にも味噌ラーメン作ってください!」

コニー 「俺も食べたい!」

クリスタ「私も!」

ライナー「あぁ、みんなに振舞ってやるよ」

ベルトル「ライナー、ちょっと」チョイチョイ

37 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:12:32 ID:eoIrZusE
ライナー「どうしたんだ? ベルトルト」

ベルトル「いいから、こっちきて」

ライナー「そんなに心配しなくても、お前の分もラーメン作ってやるから」

ベルトル「そうじゃない!」

ライナー「おかしなやつだな」

ベルトル(君には言われたくないよ)

38 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:13:40 ID:eoIrZusE
ライナー「それで、さっきの話の続きか?」

ベルトル「そうだけど……君は、何してるの?」

ライナー「説明しただろ、ヨルメシをだな」

ベルトル「そうじゃないよ! 何で、本気でラーメン作ってるのさ!?
      君は戦士だろ!? どうして無駄に美味そうな料理作ってるんだよ!」

ライナー「おいおい、そんなに褒めるなよ」

39 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:15:32 ID:eoIrZusE
ベルトル「褒めてないよ! 怒ってるんだ!」

ライナー「カルシウムが足りてないんじゃないのか。
      牛乳を飲むといいらしいぞ」

ベルトル「~~~~~!!!!!!!!」

ライナー「顔真っ赤だぞ、どこか調子がおかしいんじゃないのか」

ベルトル「おかしいのは君だ! いい加減にしてくれ!」

40 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:18:02 ID:eoIrZusE
ライナー「大声出すなよ」

ベルトル「はぁ……もう一度、聞くよ。ライナー」

ライナー「何だ?」

ベルトル「君は、何だ? 戦士か? 兵士か?」

ライナー「今はまだ見習いだ。しかし、いつかは特級厨師に……」

ベルトル「分かった、もういい」

41 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:19:29 ID:eoIrZusE
ライナー「ベルトルト、疲れているのか?」

ベルトル「いいや、疲れているのは君だよ。少し、休んだほうがいい」

ライナー「あぁ、そうだな。片付けたら早く寝て」

ベルトル「そうじゃないよ、これを使ってくれ」

ライナー「これは?」

42 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:21:36 ID:eoIrZusE
ベルトル「僕も当てたんだ、旅行券」

ライナー「俺がもらうわけにはいかないだろう」

ベルトル「君が使うべきだ。心の歪を矯正してきてくれ。頼む」

ライナー「しかしだな、アニにでもやったほうが」

ベルトル「お願いだよ、ライナー。……頼むから」

ライナー「わかった

43 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:23:28 ID:58jl6Wyk
中華一番かよ。ライナー。

44 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:24:28 ID:eoIrZusE
訂正

×:ライナー「わかった
○:ライナー「わかった」

45 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:27:18 ID:eoIrZusE
ベルトル「多分、ジャンと同じ日程だよ。一緒に行くといい」

ライナー「ああ、土産を期待しててくれ」

ベルトル「そんなこと考えないで、ゆっくり休んでくれよ。本当に」

ライナー「貰いっぱなしも悪いからな、
      何か、オレに出来ることはないのか?」

ベルトル「君が帰ってくるときに、戦士であることを祈るよ」

(つづく)

46 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:29:16 ID:eoIrZusE
今日はここまで。続きはそのうち。

>>30
ご無沙汰してます。スミマセン。
なるべく間が開かないようにしたいと思います。

47 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/20(金) 00:45:14 ID:klZ.Z4zA
>>46

>>1の好きな時に書いてくれたらいいよ
気長に待ってるし

48 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:45:05 ID:auD2OJ9c


数日後 長距離馬車駅

ジャン 「全員、揃ったようだな」 

ライナー「ジャンは分かるが、何でアルミンもいるんだ?」

アルミン「僕も旅行券を当ててたんだよ」

ライナー「随分と大盤振る舞いの福引だな、そんなにポンポン当たるもんなのか?」

アルミン「実際、沢山当たってたみたいだよ。シーズンオフだし。
     日程は違うだろうけど、現地に着いたら誰か顔見知りがいるかもしれないね」

ジャン 「マジかよ」

49 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:45:48 ID:auD2OJ9c
ライナー「しかし、アルミンが来るとはな」

ジャン 「ミカサがヨルメシ大会に参加してたのは、そういうことか」

アルミン「うん、エレンを誘いたかったみたい。3人ならエレンも行くだろうし」

ライナー「だが、仮に勝っても一人分は自腹だろう」

アルミン「あー、うん。その場合、ミカサは自力で現地まで移動するようなことを言ってたよ」

ジャン 「自力って、人の足で何日かかんだよ」

アルミン「……まぁ、ミカサなら、ね」

ライナー「あぁ、ミカサならやりかねないな」

50 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:46:25 ID:auD2OJ9c
アルミン「だから、ジャンが勝ってくれて、ちょっとホッとしたよ。
     幼馴染が馬車と並走して、新しい都市伝説が生まれる瞬間は見たくなかったし」

ジャン 「野郎ばっかになっちまったがな」

ライナー「気楽で良いだろう」

アルミン「そうだね。訓練兵なのに泊まりで温泉旅行に行って。
     一体、規律はどうなっているんだとか、そういう難しいことは考えないで
     気楽に行こうよ。くれぐれも、深く考えてはいけないよ」

ジャン 「ああ、全くだ」

51 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:47:08 ID:auD2OJ9c
ライナー「ベルトルトにも、しっかり休んで来いって言われたからな。
      馬車の中でも、のんびりと過ごさせて貰うさ」

アルミン「何言ってんのさ、ゆっくりなんか出来ないよ」

ライナー「ん? どういうことだ」

ジャン 「馬車に乗ってるだけじゃねえのか?」

アルミン「途中で乗り継ぐからね、居眠りしてると違うところに連れて行かれるよ」

ジャン 「面倒だな」

52 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:47:49 ID:auD2OJ9c
アルミン「それに、乗り換えのときにお弁当を買わないと」

ジャン 「おぉ、駅弁か」

ライナー「楽しみが増えるな」

アルミン「そんなに気楽なものじゃないからね。
     限られた時間で、弁当売り場まで駆け抜けて、その場で購入して
     すぐさま馬車に飛び乗るんだ」

ジャン 「本当に、のんびり出来ないな」

53 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:48:24 ID:auD2OJ9c
アルミン「それが出来なければ、ご飯を食べ損なうか、
      お弁当を持ったまま駅に取り残されるんだ」

ライナー「置いてけぼりは避けたいな」

ジャン 「飯が無いのもゴメンだ」

アルミン「だったら、気を抜かないでそのときに備えるしかないよ」

ジャン 「仕方ねぇ」

ジャン 「随分と調べこんでるな」

アルミン「旅行本は、昔から数が豊富だからね」フフン

54 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:49:08 ID:auD2OJ9c


乗換駅

アルミン「さぁ、急いで! 僕について来るんだ!」

ライナー「おう!」

ジャン 「道案内は任せたぜ!」

アルミン「距離はそんなに無いから、落ち着いて行けば間に合うよ!」

ジャン 「落ち着いて走るのかよ」

ライナー「難しい注文だな」ハハハ

55 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:49:43 ID:auD2OJ9c


アルミン「ハァハァ……この道を突き当りまで行って、左に曲がれば正面に見えるから、
     そこの売店で買うんだ……」ゼェゼェ

ジャン 「分かった! 先に行かせて貰うぜ!」ダダダ

ライナー「アルミン、大丈夫か?」

アルミン「僕は大丈夫、時間にもまだ余裕はあるから、ライナーは先に行ってよ」

ライナー「分かった、次の馬車まで走る体力は残して置けよ!」ダダダ

56 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:50:28 ID:auD2OJ9c
ジャン 「よし、着いた。さっさと買っちまうか」

老婆店員「いらっしゃいませ」

ジャン (いくつか、種類があるな……)

    "鶏釜めし弁当"
    "シウマイ弁当"
    "栗おこわ弁当"

ジャン (どれも美味そうだ。だが、どれかを選ぶなら……)

57 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:51:08 ID:auD2OJ9c
ジャン 「婆さん、シウマイ弁当をくれ」

老婆店員「はい、ありがとうございます」

ライナー「俺には鶏釜めし弁当を! しまった、小銭が無い!」

老婆店員「はい、ありがとうございます、今お釣りを出しますね」

ジャン 「アルミンはどうした?」

ライナー「直ぐ後ろに来ていたはずだ。 恐らく、もう角を曲がるところだ」

ジャン 「なら問題ねぇな! 先に行くぞ!」ダダダ

58 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:51:44 ID:auD2OJ9c
アルミン「ハァハァ……もう直ぐだ、お釣りがあるとタイムロスになるから、
     先に財布を出して、用意しておこう」ゼェゼェ

ジャン 「おう、アルミン、ここにいたか」

アルミン「あぁ、ジャン。なんとか、時間には間に合いそ


ジャラララーン


ジャン 「」
アルミン「」

59 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:52:25 ID:auD2OJ9c
アルミン(小銭を、ぶちまけてしまった……!)

ジャン (……小銭を拾って、馬車に間に合うか?)

アルミン(弁当を買わなくても、間に合わないよ)フルフル

ジャン 「仕方ねえ! 小銭と弁当は諦めろ!」ダダダ

アルミン「ああ! それが今の最良の選択だ!」クッ

60 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:52:55 ID:auD2OJ9c
ライナー「派手な音がしたが、アルミンが転んだのか?」ダダダ

アルミン「いいや! 例えそうだとしても、お荷物にはならないよ!」

ジャン 「おい、馬車がもう着てるぞ!」

ライナー「あぁ、急ぐぞ!」

61 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:53:34 ID:auD2OJ9c


ユトピア区行き馬車

ゴトゴト

アルミン「ふぅ、何とか間に合った」ハァハァ

ライナー「一先ず、落ち着けるな」ハァハァ

ジャン 「あぁ、疲れた」ハァハァ

62 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:54:14 ID:auD2OJ9c
アルミン「僕は、骨折り損のくたびれ儲け、さらに小銭がマイナスだったね」ハハハ

ジャン 「俺とライナーの弁当を分けてやるよ」

ライナー「あー、そのことなんだが、弁当を選びきれなくてな」

アルミン「?」
ジャン 「?」

63 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:55:28 ID:auD2OJ9c
ライナー「時間も無かったんで、もう一つ弁当を買って来たんだ。
      二つも食えないから、片方貰ってくれないか」

ジャン 「ライナー? お前は鶏釜めし……」

ライナー「……」

ジャン (まさか、小銭をぶちまける音を聞いて……)
ジャン 「いや、そういえば悩んでいたな」

アルミン「悪いよ、せめてお金は出させて」

64 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:56:17 ID:auD2OJ9c
ジャン 「小銭は廊下に食わせちまっただろ。
     それに、ライナーが食えないと、この弁当は捨てられちまうぞ」

アルミン「ううん……お弁当は貰うけど、必ず後で払うから!」

ライナー「あぁ、今度な」ニコリ

ジャン (頼れる兄貴スマイル!)

65 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:56:50 ID:auD2OJ9c


ジャン 「あとは、この馬車に乗っていれば着くんだよな?」

アルミン「うん、もうのんびりしても大丈夫」

ライナー「弁当を食べよう、腹が減った」

ジャン 「そうだな、俺も楽しみだ」

パカッ

ジャン (出来立てに密封された香りが、蓋を開けると同時に解き放たれて一気に広がる。
     その中でも一際と自己主張するシウマイの香り)

ジャン (弁当箱は、半分がシウマイと他の惣菜、もう半分がチャーハンだ)

ジャン 「いただきます」

66 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:57:27 ID:auD2OJ9c
ジャン (まずは、メインのシウマイだ!)

パクッ

ジャン (おおっ、冷めているのに柔らかい! 噛み締めると肉の旨味が口いっぱいに広がる!
     蒸されて中に閉じ込められた脂が流れ出てくるぜ!)

モグモグ

ジャン (肉だけじゃない、椎茸、筍、他にも沢山の具が入っている。
     細かいのは分からないが、魚も入っているのか……?)

67 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:58:03 ID:auD2OJ9c
フゥ

ジャン (よし、次はチャーハンだ。薄く切った筍が乗せてある)

パクッ モグモグ

ジャン (こっちも冷めているのに、米が固まらないでパラパラしている。
     具は、あんまり入ってないな、炒り卵と上に乗ってる筍くらいか)

68 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:58:35 ID:auD2OJ9c

コリッ

ジャン (おっ! 筍も蒸してあるのか? 歯ごたえが残るくらいに熱が通ってる。
     筍の爽やかな風味が、脂っぽいチャーハンを相殺してくれるな)

モグモグ

ジャン (あくまでメインはシウマイだ。チャーハンは次のシウマイを
     美味しく口に運べるように、脇役に徹している)

ジャン (あぁ、そのおかげでシウマイを口に入れたときの感動が薄れない!
     コイツは、美味い!)

69 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:59:08 ID:auD2OJ9c


ライナー「鶏釜めしか……小さいが本当の釜だ」

カパッ

ライナー(釜の中には、ドンと乗った鳥の照り焼き。それを挟むように、左右に肉と卵のそぼろ。
     そして、これは中を見なくても分かるぞ! この匂い、炊き込み飯だ!
     もしかして、この釜で本当に炊き込んでいるのか、とんでもない手間だな)

70 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 01:59:43 ID:auD2OJ9c
ライナー(しかし、食べる側としては、その味に期待できる、まずは照り焼きだ)

パクッ モグモグ

ライナー(柔らかい、鳥のモモ肉だな。甘辛い照り焼きのタレが、鶏の味を引き立てる)

モグモグ

ライナー(そして、炊き込み飯。人参やゴボウ、椎茸が小さく混ぜ込んである。
      ちょっと水分が大目で、もっちりしている食感が堪らないな!)

71 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 02:00:18 ID:auD2OJ9c

ムシャムシャ

ライナー(ほう! 釜に触れてるところは、オコゲが出来てるな!
     このパリパリした食感と香ばしいさが、食欲を更に掻き立てる!)

モグモグ

ライナー(照り焼きとの相性も抜群だ! 少し甘めのそぼろも素晴らしい!)

ムシャ

ライナー(あぁ、そして、何だコレは! 隠すようにうずらの卵が入っているじゃないか!
      しかもこの色、煮玉子だっ!)ゴクリ

72 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 02:00:51 ID:auD2OJ9c
パクッ

ライナー(おおおおお! しっかりと黄身まで染み込んだ醤油ベースの味!
     シンプルで、それでいて深い味だ! これは、米が欲しくなる!)

ムシャムシャ

ライナー(鳥の照り焼きがメインかと思ったたが、名前に偽り無く釜飯が主体だ。
      全てのオカズが、釜の飯を、より一層と味わうために演出されて、美味い!)

73 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 02:01:36 ID:auD2OJ9c

アルミン「栗おこわ弁当……栗ご飯のお弁当かな」

パカッ

フワッ

アルミン(栗の甘い香りが……いいね!
      中身は、栗の乗ったご飯と、煮物、肉団子、玉子焼き。まずは栗かな)

パクッ

アルミン(うん、自然な甘みだ。ほろりと崩れる栗から、甘みがじんわりと広がる)

74 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 02:02:18 ID:auD2OJ9c

アルミン(カチカチの栗だと喉に引っかかるけど、この栗は潰したら
     そのままクリームに出来そうなくらい、水分を含んでいて柔らかい)

モグモグ

アルミン(次は、ちょっとしょぱいのが欲しいな。煮物にしよう)

モグモグ

アルミン(濃い目に感じるのは、先に甘い栗を食べたからかな、醤油味の椎茸から
      じわっと煮汁が染み出てくる)

75 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 02:02:59 ID:auD2OJ9c
モグモグ

アルミン(ちょっと大きめにカットされた人参だけど、口に入れれば甘みを残して消えてゆくし、
      ゴボウはコリコリとした歯ごたえで楽しませてくれる)

アルミン(そして、鶏肉がひとかけら。
      ほど良く煮込まれて、咀嚼すると鳥の旨味を振りまきながら解けて行く)

モグモグ

アルミン(ご飯も食べてみよう)

76 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 02:03:45 ID:auD2OJ9c
パクッ

アルミン(あぁ、栗と一緒に炊き上げてあるんだ。栗の甘みがお米に染み込んでいる。
      それに、これはもち米だね。独特のモチモチ感があるし、普通の米よりずっと甘い)

モグモグ

アルミン(噛むたびに、米の甘みが増してゆく。栗の甘みから始まり、米の甘みで終わる。
      一口で2種類の異なる甘みを与えてくれる……凄いね!)

アルミン(肉団子、甘辛く煮込まれた豚肉だ、ミカサが作ってた肉巻きオニギリに似てるかな。
      ちょっと濃い目だけど、肉の味が負けてないから、不自然じゃない)

77 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 02:04:21 ID:auD2OJ9c
モグモグ

アルミン(玉子焼き、甘いのかと思ったら、ダシの効いてる味だ。
      これも、脇役なのにしっかりと地に足の着いた味をしてる)

モグモグ

アルミン(そして、おかずを食べると栗ご飯を食べたくなる)

モグモグ

アルミン(普通は、栗の甘みを消さないように、薄めの味付けのおかずにするのに、
      これはあえて、濃い味付けのおかずで揃えてあるんだね)

78 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 02:05:00 ID:auD2OJ9c

アルミン(単品でも勝負できるくらい、自立した味のおかずを食べると、
      やんわりとした甘みの栗ご飯が欲しくなる!)

モグモグ

アルミン(栗ご飯自体の甘みは、とても地味なものなのに、
      他のおかずを強調させることで、逆に目立たせているんだ!)

アルミン(一度、栗ご飯を口にしてしまえば舌が勝手に、このやさしい甘みを求める!
      だから、おいしい!)

79 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 02:06:38 ID:auD2OJ9c


ジャン (旨かった……)
ライナー(美味かった……)
アルミン(おいしかった……)

「「「ごちそさまでした」」」


(つづく)

80 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 02:07:11 ID:auD2OJ9c
今日はここまで。続きはそのうち。

81 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 02:19:15 ID:BlTDYeik

お腹すくなあ

82 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/23(月) 21:57:58 ID:jaPYhWlo
ライナーかっこいい・・・!

83 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/25(水) 08:14:25 ID:KsSq067w
久々に続編キターーー!
楽しみに待ってたよ。

84 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 00:53:25 ID:oNwdEjIs


ユトピア区 温泉街

ジャン 「やっと、到着か」

ライナー「酷い揺れ方だったな、腰が痛くなったぞ。
      ん? 何か、変な臭いがするな」クンクン

アルミン「硫黄の臭いだね、温泉の成分らしいよ」

ジャン 「この臭いはどこから……あれは何だ?」

85 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 00:54:00 ID:oNwdEjIs
ライナー「井戸か?」

ジャン 「いや、湯気が出ている」

アルミン「源泉かな。ここから温泉が噴出しているんだ。
      とても人が触れられない温度だよ。
      硫黄の臭いも、ここから出ているみたいだね」クンクン

ライナー「この上から吊るしてあるカゴは何だ?」

アルミン「何だろうね?」

86 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 00:54:32 ID:oNwdEjIs
????「ゆで卵じゃよ」

ライナー「!?」

ジャン 「!?」

アルミン「あなたは!?」

87 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 00:55:07 ID:oNwdEjIs
????「温泉の熱で、ゆで卵を作っておるんじゃ。
       貴様ら訓練兵じゃろ。どれ1個奢ってやろう」グビグビ

ジャン 「誰だ、この爺さん? 昼間から酒飲みやがって」

アルミン「駐屯兵団のトップ、ドット・ピクシス司令官だよ」ヒソヒソ

ジャン 「げっ」

ピクシス「せっかく温泉に来とるのに、無粋な敬礼なんぞするなよ」ニッ

88 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 00:55:39 ID:oNwdEjIs
ジャン 「あの、スミマセンデシタ」

ピクシス「構わん、若いうちは生意気なくらいが良い。
      ほれ、温泉卵じゃ、食え」

ジャン 「ハイ、イタダキマス……」

ピクシス「おぬし等も食わんか?」

アルミン「は、はい」

ライナー「頂きます」

89 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 00:56:12 ID:oNwdEjIs
ライナー「これは、凄いな。殻が真っ黒だ」

アルミン「温泉の鉄分に、硫黄が反応しているんだ」

ピクシス「小さいのに、難しいこと知っとるのお」

アルミン(孫あつかいされてる気がする)

90 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 00:56:44 ID:oNwdEjIs

コンコン

パキパキ

ライナー「殻が剥きやすいな。黒くなってるからか?」

アルミン「でも、熱いから、結局剥きづらいね」アチチ

ジャン 「中は白いままだな」アチチ

ライナー「美味そうだ」ムシャリ

91 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 00:57:14 ID:oNwdEjIs

ホフホフ

ライナー「ほほふ、はふい」(すごく、熱い)

ジャン 「はふふ」(熱い)

アルミン「はふひ」(熱い)

92 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 00:57:50 ID:oNwdEjIs

モグモグ

ライナー(プリプリした白身を食い破ると、ホクホクの中身が口いっぱいに広がる。
     濃密な黄身の味と、鼻から吸い込む硫黄の香りで、何倍にも風味が増幅されるな)

モグモグ

ライナー(うおっ!? 黄身が前歯の裏にくっついた! 熱い! しかし、美味い!)

ゴクン

93 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 00:58:26 ID:oNwdEjIs
ライナー「……ふぅ、涙が出るほど熱いな!」

ピクシス「若いうちは、何を食っても美味い」グビグビ

アルミン「ご馳走様でした」

ジャン 「美味しかったです」

ピクシス「若者は腹いっぱい食え。それが仕事じゃ。
     しかし、美味そうだのう。酒がすすむわい」グビグビ

アルミン(一口も食べてないのに!?)

94 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 00:59:37 ID:oNwdEjIs

旅館

ジャン 「しかし、変な爺さんだったな」

アルミン「駐屯兵団きっての変人らしいからね」

ライナー「温泉卵は美味かったけどな」

ジャン 「まだ時間はあるが、晩飯は何だろうな。美味いもんだと良いけどよ」

アルミン「無いよ?」

95 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 01:00:09 ID:oNwdEjIs
ジャン 「は?」

ライナー「俺の空耳か? 今、晩飯が無いと聞こえたんだが」

アルミン「君たち、旅行のガイド読んでないの?」

ジャン 「そんなもん、フランツから受け取ってねえ」

ライナー「俺も、ベルトルトから貰ってない」

96 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 01:00:47 ID:oNwdEjIs
アルミン「一泊二日の素泊まりだよ」

ジャン 「マジかよ!?」

アルミン「そもそも、別々に当たったのに相部屋になるあたり、おかしいでしょ」

ジャン 「そう言われれば、そうだな。何で同じ部屋に案内されてんだ?」

97 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 01:01:20 ID:oNwdEjIs
アルミン「素泊まり、相部屋の清貧旅行だよ」

ライナー「福引の割に、ポンポンあたりをばら撒くと思ったら、そういうことか!」

ジャン 「わざわざヨルメシ大会に勝ってまで来たのに、そりゃねえぜ」

アルミン「温泉は入り放題だけど、先に晩御飯を確保しに行こう」

ジャン 「そんなもん、後で定食屋にでも行けば良いだろ」

アルミン「無いよ?」

98 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 01:01:52 ID:oNwdEjIs
ジャン 「は?」

ライナー「俺の空耳か? 今、定食屋が無いと聞こえたんだが」

アルミン「君たち、"ゆとぴあウォーカー"読んでないの?」

ジャン 「そんなもん、どこで売ってんだよ!」

ライナー「俺は、ベルトルトから貰った」

ジャン 「持ってんなら読めよ!」

ライナー「そうしよう」

99 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 01:02:22 ID:oNwdEjIs
アルミン「殆どの人が宿泊先で食べるから、定食屋は無いんだ。
     あるのは、もっと上のランクの高級料亭みたいな店ばかりだよ」

ジャン 「俺たちの手持ちじゃ、入れそうにないな」

ライナー「しかし、そうなるとどうやって晩飯を確保するんだ?」ペラ

アルミン「自腹で旅館のご飯を食べても良いけど、どうせなら美味しいものが良いよね」

ライナー「当然だ」ペラ

100 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 01:02:56 ID:oNwdEjIs
アルミン「少し行ったところに、夕市があるんだ」

ライナー「なるほど、そこで弁当争奪戦があるようだな」ペラ

ジャン 「ライナーも知ってるのかよ」

ライナー「"ゆとぴあウォーカー"に書いてあった」

ジャン 「すげぇな、その本」

(つづく)

101 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/26(木) 01:03:32 ID:oNwdEjIs
今日はここまで。続きは近いうちに。

102 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 22:54:05 ID:dw65hjC.


夕市

ライナー「観光地でも、夕市はそう変わらんな」

アルミン「機能性と簡潔さが重要視されるからね」

ジャン 「弁当売ってんのか?」

ライナー「こっちにあるようだな」

103 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 22:54:35 ID:dw65hjC.
アルミン「狙うのはご当地弁当だよ」

ジャン 「ご当地って、どういう意味だ?」

ライナー「名産品を使ってるんだろう」

アルミン「あぁ、山には山の、川なら川の食材が使われているんだ」

104 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 22:55:42 ID:dw65hjC.
ジャン 「ここは、温泉街だから……何だ?」

ライナー「温泉豚だな。温泉に入れて育てた豚で、肉が柔らかいらしい」

ジャン 「豚肉か」

ライナー「あぁ、豚だ」

ジャン 「……ブタか」

ライナー「……ああ」

アルミン「……ブタだね」

105 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 22:56:24 ID:dw65hjC.


ミーナ 「へぷしゅ」

アニ  「風邪ひいたの?」



ライナー「弁当を見に行くぞ」

ライナー(残っているのは……3つ。全部、別々だ)


"半熟卵乗せ、豚しょうが焼き丼"

"温泉卵と温泉豚の角煮弁当"

"リブ・フランクセット"


ライナー(……骨付き肉だ!)ニヤリ

106 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 22:56:58 ID:dw65hjC.
ライナー「俺はリブ・フランクだ」

アルミン「僕はしょうが焼きかな」

ジャン 「オレは角煮だ。
     温泉卵に、味が染み込んでるなんて、考えただけでも涎が出る」

ライナー「……おい、あの人はもしかして」

107 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 22:57:34 ID:dw65hjC.
ピクシス「貴様らも来とったのか」

ジャン 「ピクシス指令!」

アルミン「さっきは、ご馳走様でした」

グスタフ「指令、お知り合いですか?」

アンカ 「こんばんは。あなた達、訓練兵?」

108 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 22:58:23 ID:dw65hjC.
ライナー「ピクシス指令に、先ほど卵をご馳走になりました」

アンカ 「ふらっといなくなったと思ったら、何してるんですか」

グスタフ「女性をナンパしてないだけマシだ」

ピクシス「人を何だとおもっとるんじゃ」グビグビ

グスタフ「飲酒しながら何を言っているんですか」

アンカ 「ご自分の普段の行動を、鑑みてください」

109 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 22:59:26 ID:dw65hjC.
アルミン「お二人は駐屯兵団の方ですか?」

グスタフ「あぁ、駐屯兵団参謀のグスタフだ」

アンカ 「アンカ・ラインベルガーよ」

ピクシス「二人とも、餓狼じゃよ」

ライナー「!」
ジャン 「!」
アルミン「!」

110 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 23:00:32 ID:dw65hjC.
ピクシス「貴様らも、ここにおる以上、餓狼じゃろう?」

アルミン「ええ、しかし」

ピクシス「わしも、一線を引いていたが、今日は久しぶりに参加しようかのう。
      あのリブ・フランクは酒に良く合う」

ライナー「む」

ピクシス「ん? 狙いがかち合ったかの?」

ライナー「ええ、まぁ」

ピクシス「あれは良いぞ。骨付きソーセージみたいなもんじゃ。
      そのまま食っても美味いが、焼くとなお美味い。
      しかし、もっと美味い食い方がある」

111 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 23:01:13 ID:dw65hjC.
ピクシス「温泉卵を作った井戸を覚えておるか?
      袋のまま、あそこに入れるんじゃ」

ライナー「袋のまま?」

ピクシス「臭いが移ってしまうからの」

112 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 23:02:47 ID:dw65hjC.
ピクシス「熱湯で満遍なく熱せられたリブ・フランクは、
     内から溶け出した肉汁でパンパンに身を膨らませる」

     そこへ、思いっきり、かぶりつく!
     比喩でなく、パリンッ! と割れる音がする。

     次の瞬間には、断面から肉汁が飛び出してきた!
     もう、熱くてたまらんが、しかし直ぐに飲み込むことも出来ない。

     はふはふ、と必死になって呼吸をして、なみだ目になりながら
     一生懸命に飲み込むんじゃ。

     そして、よく冷えたビールを一気にあおる!
     火傷寸前の喉に、キンキンの液体が届く。

     くぅっはあああぁぁ~~~!!!

     最高の喉越しじゃ、思わず声が漏れてしまう。

113 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 23:03:21 ID:dw65hjC.
ピクシス「食いたくなったか?」

ライナー「それは、もう」ジュルル

ピクシス「簡単に取らせはせんぞ」ニッ

ライナー「望むところです」ニッ

アンカ 「怪我でもしたらどうするつもりなのかしら」

グスタフ「そうさせない為の俺たちだ」

114 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 23:04:18 ID:dw65hjC.
ジャン 「結構な年齢なんだから、無理させないほうがいいんじゃないですか?」

アンカ 「どういう意味?」

アルミン「え?」

グスタフ「あぁ、違う。指令が怪我することは考えてないよ。
     怪我をするのは、君たちだ」

ジャン 「……そういうことですか」フンッ

アルミン「お二人は、二つ名持ちですか?」

115 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 23:05:02 ID:dw65hjC.
アンカ 「アンカよ」

グスタフ「グスタフだ」

アルミン「いえ、そうではなくて」

ピクシス「合っとるよ、二人は名前がそのまま二つ名になっとる」

ライナー「そんなことが?」

116 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 23:05:43 ID:dw65hjC.
グスタフ「名乗って不利になるわけでもないから、教えてやるさ。
      グスタフ
     "神の恩恵"だ」

アンカ 「名乗ったからって、通じるとも思えないけどね。
      アンカ
     "安価"よ」

117 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 23:06:17 ID:dw65hjC.
ジャン 「もしかして、ピクシス指令にも二つ名が?」

ピクシス「まぁの。じゃが、教えてやらん」

ライナー「何故ですか?」

ピクシス「そのほうが、面白いじゃろ」

(つづく)

118 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 23:06:47 ID:dw65hjC.
今日はここまで。続きはそのうち。

119 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 23:16:09 ID:uZyieoRw
黒卵なつかしーな、食うと寿命が伸びるって言われてんだっけ、箱根で7歳ぐらいの頃食ったな。

120 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/09/30(月) 23:16:09 ID:uZyieoRw
黒卵なつかしーな、食うと寿命が伸びるって言われてんだっけ、箱根で7歳ぐらいの頃食ったな。

121 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/01(火) 12:34:54 ID:A8tGBFzY
>>119
寿命が延びるどころか勢い有りすぎて分裂しちゃってるな

122 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 01:44:50 ID:Z5c7FhrI
バタン

ピクシス「半額神が来たな。二人とも、手を出すでないぞ」

グスタフ「えっ」

アンカ 「二つ名まで名乗らせておいて、手を出すなって」

ジャン 「無茶苦茶な人だな」

アンカ 「はぁ、もう仕方ないですね。やりすぎないでくださいよ」

123 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 01:46:04 ID:Z5c7FhrI

グスタフ「訓練兵のお前等も、"やられ"過ぎるなよ」

ライナー「随分と、軽く見られたもんだ」

ジャン 「ピクシス指令が一人で相手にするってのか」

アルミン「二人とも、気をつけて。駐屯兵団のトップが、只者であるはずが無い」

124 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 01:46:39 ID:Z5c7FhrI


バタン

ジャン 「年寄りだからって、手加減は無しだ!」ダダダ

ピクシス「うん? 呼んだか?」フラッ

ジャン 「チッ、酔っ払いが。真っ直ぐ立ってられねえのかよ」

ピクシス「元気があって良い」フラフラ

125 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 01:47:11 ID:Z5c7FhrI
ジャン 「な!? また避けられた!?」

ピクシス「いっちょ揉んでやるわ。かかってこい」フラフラ

ジャン 「クソッ」ブン

ピクシス「おっとっと」ゲシッ

126 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 01:47:48 ID:Z5c7FhrI
ジャン 「ぐっ……足癖が悪い爺さんだ」

ピクシス「いや、年寄りは足から弱っていかんの」

ジャン (ただ、酔っ払ってふらついてる訳じゃねぇな)

アルミン「ジャン! ピクシス指令は、一線を引いてはいるけど、老獪な古狼だ!
      気を抜いたら、やられる!」

127 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 01:48:37 ID:Z5c7FhrI
ライナー「二人掛りでいくぞ! 俺に合わせろ!」

ジャン 「おう!」

ピクシス「そうそう、それでいい」

ライナー「うおおおおおおお」

ピクシス「そうやって、動きが鈍くなる」ガスッ

ライナー「げほっ」

128 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 01:49:10 ID:Z5c7FhrI
ライナー「二人掛りでいくぞ! 俺に合わせろ!」

ジャン 「チッ、爺さん一人に情けねえ!」

ピクシス「そうそう、それでいい」

ライナー「うおおおおおおお」

ピクシス「そうやって、動きが鈍くなる」ガスッ

ライナー「げほっ」

129 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 01:49:42 ID:Z5c7FhrI
ジャン 「ライナー!」

ライナー「いや、平気だ。まだ行ける!」

ピクシス「ほれ、掛かって来い。一撃入れたら二つ名を教えてやっても良いぞ」

ジャン 「クッソ!」ダッ

ピクシス「ほれ、考えていることが、すぐ動きに出る」ガツン

ジャン 「がはっ」

ライナー「足止めには成功しているんですよ!」ブォン

ピクシス「!」

130 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 01:55:30 ID:Z5c7FhrI
ライナー(……回避は間に合わないはずだ!)

ピクシス「……」フラァ

ライナー(何だ……? 体ごと倒れて……?)

ピクシス「貴様は、二つのことを同時にやるのは苦手じゃろ」ボソッ

ライナー「な……っ」

ピクシス「吹っ飛べ」ドンッ

ライナー「……!?」ゲボォ

131 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 02:00:16 ID:Z5c7FhrI
ライナー「」

ジャン 「」

アルミン「あ……ああ……」

ピクシス「貴様は、来んのか?」

アルミン「……僕では……貴方に勝てません」

ピクシス「賢い選択じゃが、何かを失う覚悟が無ければ、何も得らんぞ」

アルミン「……覚えておきます」

132 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 02:00:48 ID:Z5c7FhrI



ライナー「……う、う……ん」

ジャン 「よう、やっと起きたか」

ライナー「ここは……?」

アルミン「旅館だよ、ジャンと二人で担いで帰ってきたんだ」

ジャン 「ピクシス指令にブン殴られたの忘れたのか?」

ライナー「ピクシス……?」

ジャン 「おいおい、本当に大丈夫かよ。いいの貰いすぎて、記憶が飛んだのか?」

133 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 02:01:25 ID:Z5c7FhrI
アルミン「ライナー、どこまでなら覚えてる?」

ライナー「ライナー……それは、俺の名前なのか?」

ジャン 「……面白い冗談だな」

アルミン「……ちっとも笑えないよ」

ライナー「お前達は、誰だ」

134 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 02:01:58 ID:Z5c7FhrI
ジャン 「おい、もし冗談なら、いい加減にしておけよ」

アルミン「僕達のこと、本当に分からないの?」

ライナー「あぁ、いや、見覚えはある。気がする。
      確か、そう。仲間だ」

ジャン 「何も覚えてないってわけじゃねえな、流石に」

135 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 02:02:36 ID:Z5c7FhrI
アルミン「もしかしたら、頭を強く打ったのかもしれない。
     念の為に、医者に見てもらったほうがいい」

ジャン 「そうだな、直ぐに呼んで来る」

アルミン「代金は、ピクシス指令につけておいてね」

ジャン 「……狡辛いな」

136 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 02:03:21 ID:Z5c7FhrI


アルミン「医者の診断では、一時的な健忘症で後遺症もないだろう。
      ということだったけど、まだ何も思い出せない?」

ライナー「あぁ、集団で生活しながら、何か特訓していたことは覚えている。
      ただ、人間関係のことだけが、霞みがかっているように思い出せない」

ジャン 「随分、器用な忘れ方をするもんだな」

137 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 02:04:05 ID:Z5c7FhrI
ライナー「仲間が、沢山いた気がする」

ジャン 「あぁ、そうだな」

ライナー「俺は……誰なんだ」

アルミン「ライナー・ブラウンだよ」

ジャン 「104期訓練兵で、成績優秀で、頼れる皆の兄貴分だ」

138 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 02:11:50 ID:Z5c7FhrI
ライナー「俺は……俺は……わからん……」

アルミン「少し、休みなよ。考えすぎても、きっと良くないから」

ライナー「……ああ。そうさせて貰おう」

ジャン 「どちらにしろ、明日には戻るからな」

139 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 02:17:05 ID:Z5c7FhrI


ジャン 「腹が減って眠れねぇ」グゥ

アルミン「僕も」グゥ

ライナー「何も思い出せなくても、腹は減るんだな」グゥ

アルミン「温泉に行こうか、少しは眠りやすくなるかも」

ジャン 「そうだな」

140 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/06(日) 02:54:12 ID:Z5c7FhrI
途中でスミマセン。今日はここまで。

141 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/07(月) 23:51:53 ID:ZklTngM2
アルミン「そもそも、まだ眠るような時間じゃないんだよね」

ジャン 「とは言っても、飯も無いからな」

ライナー「すまんな、俺のせいで。気楽な旅行だったろうに」

ジャン 「……」ジー

アルミン「……」ジー

142 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/07(月) 23:52:24 ID:ZklTngM2
ライナー「どうした?」

ジャン 「いや、やっぱりライナーはライナーだと思っただけだ」

アルミン「うん、ちょっと忘れてるだけで、根本的な所は変わってないね」

ライナー「そうか?」

143 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/07(月) 23:52:54 ID:ZklTngM2
ジャン 「そのうち思い出すだろ、気にすんな」

アルミン「そうそう、旅行の間は、細かいことを気にしないって決めてるんだから」

ライナー「……ありがとうな」

ジャン 「やめろよ、くすぐったい」

アルミン「ほら、着いたよ」

144 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/07(月) 23:53:27 ID:ZklTngM2

露天風呂

カポーン

アルミン「謎の効果音だよね」

ライナー「何の話だ?」

アルミン「独り言だよ」

ライナー「?」

145 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/07(月) 23:54:02 ID:ZklTngM2
ゴシゴシ

ザバー

ライナー「何故か、お湯が体に沁みるな」

ジャン 「ピクシス司令にぶん殴られて、壁際までぶっ飛んでたからな。
     そこら中、傷だらけになってんだろ。
     あの爺さん、腹の虫の加護があるにしても、すげえ力だったな」

アルミン「あれは、カウンターだよ。酔っ払ったような動きで、ライナーの攻撃に合わせてる。
     ギリギリでかわして、渾身の一撃を叩き込んでいるから、巨大な拳で殴られたようなもんだよ」

ジャン 「良く見てるな」

アルミン「違うよ。僕は二人みたいに、戦えなかった。見ていることしか出来なかったんだ」

146 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/07(月) 23:54:32 ID:ZklTngM2
ライナー「ただ見ていた訳じゃないだろ、ちゃんと分析している」

ジャン 「あぁ、大した奴だ」

ライナー「今の俺は、お前達のことをちゃんと覚えていないが、
     ただ見ていただけだったら、そんな分析は出来ないだろう。
     きっと、お前だけにしか出来ない、秀でた才能だ」

アルミン「やめてよ、そんな。褒めたって……もう……背中流そうか?」

147 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/07(月) 23:55:13 ID:ZklTngM2


ザブーン

ジャン 「あ”ー」

アルミン「あ”-」

ライナー「ふー、効くなー」

148 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/07(月) 23:55:42 ID:ZklTngM2
リヴァイ「何だ、随分うるせぇのが来たと思ったら、手前らか」

ジャン 「え。あ、え!?」

アルミン「り、リヴァイ兵長!?」

ライナー「どうも?」

ジャン 「どうして、ここに……?」

リヴァイ「手前らがいるほうが不自然だがな、俺は内地の帰りだ」

ジャン 「俺たちは、福引で当たって、たまたま」

アルミン「内地ということは、エルヴィン団長も?」

リヴァイ「よっぽど叩かれたみたいだな。部屋で飲み潰れてる」

149 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/07(月) 23:56:14 ID:ZklTngM2
アルミン「兵団のトップともなると、大変ですね……」

ジャン 「済みません、騒がしくして」

リヴァイ「気にするな。いま、ピクシス司令の話をしていたな、会ったのか?」

ジャン 「ええ、ここの夕市で。ボコボコにされましたけど」

リヴァイ「"赤頭"相手に、ボコボコで済んだなら、運が良い」

アルミン「もしかして、それが二つ名ですか?」

    レッドキャップ
ライナー「"赤頭"とは、随分不吉な名前だな」

アルミン「返り血で自分の帽子を赤く染める、残忍な妖精だね」

リヴァイ「それじゃねえ」

アルミン「え?」

150 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/07(月) 23:56:45 ID:ZklTngM2
リヴァイ「そう思っている奴もいただろうが、妖精なんて可愛げのあるもんじゃねえ」

ジャン 「それなら何故、"赤頭"なんて……」

リヴァイ「酔っ払って、酒が頭まで回ってくると、獰猛な獣になる。
                     アカカブト
     その攻撃力、巨大な熊を思わせる、"赤頭"だ」

アルミン「それは、もしかして」

ライナー「俺がやられたっていう攻撃のことか」

リヴァイ「お前は、"仮面"の訓練兵か」

ライナー「仮面?」

ジャン 「そういう二つ名が付いてたんだよ」

ライナー「仮面、か」

151 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/07(月) 23:57:34 ID:ZklTngM2
リヴァイ「やられたってことは、飯は食ってねえのか」

ジャン 「はい」グゥ

アルミン「仕方ないです」グゥ

リヴァイ「早く上がれ、店が閉まるぞ」ザバッ

ライナー「……?」

リヴァイ「今、部屋に戻ると、目を覚ましたエルヴィンの酒の相手をさせられる」

ジャン 「それは、つまり」

アルミン「晩御飯を、ご馳走して頂けるということですか?」

リヴァイ「早くしろ」

ジャン 「はい!」

152 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/07(月) 23:59:08 ID:ZklTngM2
今日はここまで。続きは多分明日。

153 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:48:05 ID:sElhRz2I

鉄板焼

アルミン「あれ、このお店って……」

ライナー「有名なのか?」

アルミン「うん、グルメ本にも載ってる有名店だよ。
     前に調べたことがあるんだ」

ジャン 「おぉ、店内が既に肉の香りに包まれてる」

ライナー「嗅ぐだけで分かるな、旨い肉の匂いだ」

アルミン「こんなに高級な店に、いいんだろうか……」

154 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:48:35 ID:sElhRz2I
ライナー「ここに座っていいのか?」

ジャン 「立派な椅子だな」

アルミン「6人がけのテーブルの真ん中に、大きい鉄板がはめ込まれているね。
     テーブル毎に、肉をその場で焼いてくれるんだ」

ジャン 「おい、鉄板の上に乗ってる皿のが、もしかして」

店員  「はい、こちら本日のお肉とお野菜です」

155 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:49:18 ID:sElhRz2I
ジャン 「こんなに分厚い肉を食えるのか。
      しかし、目の前に妙に見覚えのある食材があるな」

アルミン「これは……食パンだね」

ジャン 「は……食パンって、まさか!?」

リヴァイ「ようやく気づいたか。
     超大型巨人弁当を食った後で、ハンジが見つけてきた店だ」

156 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:50:01 ID:sElhRz2I
店員  「では、焼かせていただきます」

アルミン(肉を二等分して、まずは半分をバターを溶かした鉄板に乗せる)

ジュゥウウウウウウウ

アルミン(湯気と共に肉の焼ける音が立ち上る。焼き目がついたら、すぐに裏返してる)

ライナー「あぁ、良い匂いだ」

157 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:50:32 ID:sElhRz2I
アルミン(両面に焼き目をつけて、いったん皿の上に。まだ中が赤いままだけど、これからもう一回焼くのかな。
     油かな? 何か液体を鉄板に垂らして、肉を乗せる)

店員  「火が出ます」

アルミン「え?」

ボゥッ!!

ジャン 「うおっ!!」

アルミン「びっくりしたー!」

ライナー「何の意味があるのかわからないが、すごいな」

158 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:51:02 ID:sElhRz2I
ジャン 「でかいヘラで肉を切ってるぞ」

アルミン「ヘラがすごいのかもしれないけど、肉が抵抗なくスッと切れてるよ」

ジャン 「すげぇ柔らかそうだ」グゥゥ

アルミン(そして、一口大に切られた肉が、僕らの目の前に……)

ライナー「パンの上に乗せるんだな。皿だったのか、これは」

159 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:51:40 ID:sElhRz2I
アルミン「これ、もう食べてもいいんだよね」

ライナー「大丈夫だろう、こんなにも旨そうなんだ」

ジャン 「タレが2種類と塩か」

アルミン「最初は塩かな、何となく通っぽい感じがするし」

ジャン 「じゃあ、俺も」

ライナー「どんくらいつければいいんだ?」

ジャン 「好きなだけ付けろよ、肉の味が強そうだから、大目につけてもいいだろう」

ライナー「そうだな、じゃあたっぷり」

160 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:52:12 ID:sElhRz2I
ビリッ

ライナー(うぉおおっ。電気が走ったのかと思った。舌に乗せた瞬間、塩の辛みが!
      これは調味料用の塩じゃない、そのまま食べるための荒塩だ。
      塩だけでも食べられるくらい旨いぞ。
      口の中がびっくりして唾液が飛び出てきたところに、肉汁が襲いかかる!)

ライナー(気がつけば無我夢中で肉をかみしめている。
      表面だけは極薄くカリっと焼きあげて、中は生みたいに柔らかいのに、しっかりと噛みきれる)

161 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:52:45 ID:sElhRz2I
ムシャリ ムシャリ

ライナー(はぁああ、これは何味だ。肉の味で、塩味なんだが、そんなんじゃない。
      舌の上で蕩ける……! もう、味覚が感情を凌駕した領域に突っ込んでる。
      味覚が、舌が、口の中が喜んで仕方ない)

ライナー(しっかり噛み続けていたのに、いつの間にか口の中から無くなってしまった。
      恐ろしいほど旨かった。こんなに旨いものが存在していたのか)

162 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:53:33 ID:sElhRz2I
ライナー(次は、にんにくタレにつけてみよう。フライドガーリックを入れるんだっけな。
      肉の上に、ガーリックを乗せて、一緒に口の中へ)

カリッ じゅわぁ

ライナー(うほほほほ。これは! すごい! カリッとしたフライドガーリックの食感と
      にんにくタレの甘みが、肉に絡みつく!)

ライナー(鼻腔から抜ける肉の匂いに、にんにくが合わさって、強烈な自己主張をし始める!
      肉とニンニクは、こんなにも相性がいいのか。お互いを高めあってるみたいだ。
      強烈な味と香りなのに、全然飽きない。むしろもっと食べたくなる!)

163 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:54:10 ID:sElhRz2I
ライナー(よし、次はポン酢で食べよう)

モグモグ

ライナー(おおぅ。これは、また方向性が違うな。
      てっきり、強烈な酸味が来ると思っていたのに、やさしい酸味だ。
      肉の脂と溶け合うような酸味に、柑橘系の爽やかな香りが包み込む。
      それでいてしっかりと酸っぱいから、唾液が止まらん。
      肉の旨みを味わう為に、涎が次から湧いて出る)

ライナー(これは、今までのガツンとくるような肉じゃなく、癒し系の肉だ。
      同じ肉なのに、こんなにも印象が変わるのか)

164 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:54:56 ID:sElhRz2I
ライナー「次は野菜か」

ジャン 「げっ、オクラが入ってる」

アルミン「オクラ苦手なんだ」

ジャン 「生臭いし、ネバネバしてるだろ」

ライナー「御馳走になってるんだ、残さずに食っておけ」

ジャン 「あぁ、そうだな。肉が旨いんだから、贅沢は言えん」

165 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:55:35 ID:sElhRz2I

ポリッ

ジャン 「うおおおお、何だこれ!? オクラなのか!? 本当に!?」

アルミン「オクラの産毛を丁寧に取ってあるね」

ライナー「あぁ、カリっと焼きあげたオクラを噛みちぎると、中から粒粒の種が飛び出してくる」

ジャン 「これが気持ち悪くて苦手だったんだが、全然気持ち悪くねぇ」

ライナー「オクラだとわかっていても、まったく別の食べ物のようだな」

166 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:56:17 ID:sElhRz2I
アルミン「全く生臭くない、オクラの甘みさえ感じるようだよ」

ライナー「あぁ、このキノコもシャキシャキしてて旨いな」

ジャン 「すげぇな、野菜はここまで旨くなるのか」

アルミン「これを最初に食べさせたら、野菜嫌いな子供なんていなくなるんじゃないかな」

ライナー「まったくだ。美味い」

167 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:56:56 ID:sElhRz2I
ジャン 「お、肉の後半が焼きあがったみたいだ」

リヴァイ「もう十分だ。俺の分はやる。お前らで食え」

アルミン「頂きます!」

ジャン 「どれだけ腹が一杯でも、食べられる気がする!」

ライナー「あああ! 美味い!」

168 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:57:59 ID:sElhRz2I


ライナー「ふぅ、食ったな」

ジャン 「暫く、安い肉は食えないな」

アルミン「そろそろ、来るんじゃないかな」

店員  「このパンを焼きますが、砂糖はつけますか?」

ライナー「なん……だと……?」

ジャン 「やっぱり、焼くのか」

アルミン「是非、お願いします」

ジャン 「俺も同じで」

ライナー「俺も」

169 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:58:52 ID:sElhRz2I

じゅわぁ

ライナー(鉄板で溶かしたバターを、パンに塗るってレベルじゃない。パンが浸るくらいつけてる)

パサパサ

ライナー(おぉ、そんなに砂糖をかけるのか。
     シュガートーストというよりも、砂糖がメインのパンだ)

ザクッザクッ

ライナー(これを4等分して、各々の皿の上に。
      肉汁がこれでもか、と染み込んだ、シュガートーストだ)

170 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 22:59:29 ID:sElhRz2I

シャリ


アルミン「おおおおおおおお」
ジャン 「おおおおおおおおお」
ライナー「おおおおおおおおおお」

ライナー(肉汁が!砂糖で!おおおおおおお!
      ここまで肉汁がしみこむと、この食パンが肉の旨みを凝縮した肉みたいだ。
      それだけ強烈な旨みを閉じ込めているのに、そこにバターを加えて、
      脂を注いでやってさらに旨みを高めている。

      とどめに、砂糖だ。ザラメみたいに目の荒い砂糖。
      舌に触れた甘みが溶けた瞬間、怒涛の肉味が襲いかかってくる)

171 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 23:01:37 ID:sElhRz2I
ジャン (あくまでシュガートーストだから、食感は軽いのに、その中身は濃密だ。
      ベーコンなんかの成型肉とは比べ物にならない、生の牛肉から染みでた肉汁だから、
      自己主張が半端じゃない。汁だけがパンにしみ込んでるくせに、こんなにも旨い。
      前にハンジさんが言ってたな、このシュガートーストが、この鉄板焼の最終系だ)

ライナー「ふぅ、満腹だ。しかし、全然、腹にもたれない。
      もう1人前くらいなら、食えそうなくらいだな」

172 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 23:02:14 ID:sElhRz2I

リヴァイ「今の肉が入ったチャーハンが締めにあるが、食うか?」

ジャン  「くっ……食べたい……です!」

ライナー「何たる拷問……!」

アルミン「胃がはちきれてでも食べます!」

(つづく)

173 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/08(火) 23:03:03 ID:sElhRz2I
今日はここまで。続きはそのうち。

174 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/13(日) 09:10:51 ID:2b//PNQs
しえん

175 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 01:50:35 ID:7LHv.sTI

翌日

アルミン「1日経っても治らなかったね」

ライナー「まあ仕方ないさ。なるようになる」

ジャン 「随分、慣れるのが早いな」

アルミン「順応性の高さは、元々なのかもね」

ライナー「そうかもしれんな」

ジャン 「帰りの乗り換え駅で、弁当買って行こうぜ」

アルミン「そうだね。行きは僕も買い損ねちゃったし、ライナーに貰っちゃたから
     今度は僕がご馳走するよ」

ライナー「気にしなくて良いぞ、こっちは覚えてないからな」

ジャン 「そういう、本気かどうか分からない冗談が好きなのも変わらないな」

アルミン「本当に」

176 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 01:51:46 ID:7LHv.sTI

乗り換え駅

アルミン「帰りは時間の余裕があるから、ゆっくりでいいよ」

ジャン 「助かったぜ。帰りも全力疾走は勘弁だ」

ライナー「お前らと、この駅を走ったことは覚えてないが、
      ここの弁当の味は覚えてるな。損した気分だ」

アルミン 「あはは、覚えてるのもいいことばかりじゃないね」

老婆店員「お客さん。昨日、お金を落とされたでしょう?」

アルミン 「え、僕ですか?」

老婆店員「ええ、間違いないです」

アルミン 「でも、僕はお店で買い物してませんし、そこの角を曲がったところですぐに引き返したから」

老婆店員「お客さん、お金を落とされたんで、拾っておいたんですよ。
       きっと帰りに取りに来ると思って」

アルミン「本当だ、僕の落とした小銭とピッタリあってる」

177 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 01:52:31 ID:7LHv.sTI
ジャン  「よくチラっと見えただけの顔なんて覚えてるな」

老婆店員「私は足も腰も弱いですから、せめてお客さんの顔を見るくらいは、頑張ってるんですよ。
      幸い、まだ頭のほうはシャンとしてますからね」

ライナー「その調子なら、あと50年は店員を続けられそうです

老婆店員「いやですよ。さっさとお迎えに着て欲しいのに」

アルミン 「……ははは」

ジャン (反応し辛い、老人ジョークだ)

178 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 01:53:22 ID:7LHv.sTI

トロスト区

ジャン 「ふぅ、やっと着いたな」

アルミン「温泉に着いたときも同じこと言ってたね」

ジャン 「そうだったか?」

ライナー「あぁ、間違いないな」

ジャン 「お前は覚えて無いだろ」

ライナー「ははは」

179 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 01:53:57 ID:7LHv.sTI
ジャン 「あぁ、そうだ悪い。ちょっと実家に寄るから、先に行っててくれ」

アルミン「別に構わないけど、お土産?」

ジャン 「あぁ、夜飯大会で勝ったメニューの一応……礼にな」

ライナー「よし、じゃあ一緒に行こうか」

ジャン 「待てよ、先に行ってろって言ったろ」

ライナー「お前の親に会うことで、何か思い出すかも知れないだろ」

ジャン 「ねえよ! 初対面だよ!」

ライナー「どうかな?」

ジャン 「……怖い冗談言うな、頼むから」

180 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 01:54:33 ID:7LHv.sTI

訓練所

アルミン「と、いうわけでライナーは、ちょっと記憶が無くなっちゃったんだ」

ベルトル「ちょ、ちょっとって、どのくらいなんだい?」

アルミン「人間関係に付随することと、あと自分のこと」

ベルトル「最悪、料理人になるって言い出しても受け入れる覚悟はしていたのに、
      ライナー、君はいつも僕の想像の斜め上を行くよ」

ライナー「何だかスマンな」

エレン 「でも、そのうち戻るんだろ?」

コニー 「なら、いいじゃねえか」

クリスタ「ライナー、可哀想」

ライナー「君と恋人だった気がするんだけど、そのことについt」ゲボォ

ユミル 「いっそ、全部忘れて赤ん坊からやり直せよ、ホモゴリラ」

クリスタ「ライナー、可哀想」

181 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 01:55:17 ID:7LHv.sTI
ベルトル「ライナー、ちょっといいかな」

ライナー「うん? 俺はホモじゃないぞ」

ベルトル「その話じゃないから」

ライナー「あの話か?」ヒソヒソ

ベルトル「……! その話だ」ヒソヒソ


宿舎裏

ライナー「ここなら誰もいないぞ」

ベルトル「記憶が無いって聞いて、少し不安だったけど、ちゃんと目的は覚えていたんだね」

ライナー「ああ、だがスマン。俺が記憶をなくしたばっかりに、目的は失敗だ」

ベルトル「ええ!? それは、どういう……?」

ライナー「俺たち、同郷だったんだろ? お前に土産を買ってくるのを忘れたんだ」

ベルトル「……え?」

ライナー「……ん?」

182 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 01:56:11 ID:7LHv.sTI
ベルトル「あの話って、その話?」

ライナー「その話は、この話だが?」

ベルトル「……ねえ、ライナー。君は、自分のことも忘れているんだっけ?」

ライナー「ああ、そうだな。靄がかかった様な感じだ」

ベルトル「パッっと、思いついた印象で構わないから、自分が何者かを一言で言って貰えないかな」

ライナー「変なことをいう奴だな。心理テストか?」

ベルトル「そんなような、というか。まさしくそのものだよ」

ライナー「そうだな、俺は……」

ベルトル「……」ゴクリ

ライナー「俺は……………………」

ベルトル「…………?」

ライナー「………………わからん」

ベルトル「ライナー?」

183 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 01:57:10 ID:7LHv.sTI
ライナー「兵士だった気もするし、他の目的を持った何かだった気もするし、
      誇りを持った餓狼だったような記憶もあるし、料理人を目指していたような、
      温泉ガイドをやっていたような、ハーレムを築いていたような……」

ベルトル「記憶が混乱しているにしても、ちゃっかりし過ぎだろ」

ライナー「そんな感じで、良く分からん」

ベルトル「餓狼のことを覚えてるなら、変身のことは覚えてる?」

ライナー「変身?」

ベルトル「ほら、空腹が極限までに達すると、胃がキリキリと痛むだろう?
      それをさらに我慢したとき、微かに胃袋に潰瘍のような傷が出来る。
      その自傷行為にも似た感覚が、夕市でのみ僕等の体を変質させる。どう、思い出せない?」

184 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 01:57:48 ID:7LHv.sTI

ライナー「……いや、分からんな」

ベルトル「そうか……」

ライナー「まぁ、そのうち思い出すらしいから、気長にまとうぜ」

ベルトル「そのうちじゃ困るんだよ」

ライナー「ん? 何か言ったか?」

ベルトル「……それを口癖にしてもモテ無いからね」

185 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 01:58:37 ID:7LHv.sTI

翌日 食堂

アルミン「あ、ジャンとライナー。良かった」

ジャン 「どうした?」

ライナー「それは、俺が良い人なんじゃなくて、お前にとって都合が良いと言う意味か?」

アルミン「いきなり、意味もなく重そうな話にしないでよ。
      僕等が、ピクシス司令に呼び出されてるらしいんだ」

ジャン 「げっ、もしかして治療費をツケたのがまずかったのか」

アルミン「それ以外に思い当たるところは無いよね」

ライナー「よし、じゃあ行こうぜ。多分、怒られるだろうが、全部俺のせいにしろ。
      お前等は、俺の後ろに立ってれば良い」

ジャン 「覚えて無いくせに、格好いいな。おい」

アルミン「ツケるように言い出したのは僕だから、そんなこと出来ないよ」

ライナー「とにかく行こう。遅れて更に怒らせるのも不味いだろう」

ジャン 「そうだな」

186 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 01:59:07 ID:7LHv.sTI

駐屯兵団 本部

アルミン「すいません、ピクシス司令に……」

リコ  「あん?」

ジャン 「げっ」

リコ  「うわ……お前、こんなところまで何しに来たんだ」

ライナー「知り合いか?」

ジャン 「前に、夕市でちょっとな」

アルミン「済みません、ピクシス司令にお取次ぎ頂けますか。アポイントはあります」

リコ  「チッ、待ってろ」

ライナー「何をしたら、あんなに嫌われるんだ?」

ジャン 「前に、夕市でちょっとな」

アルミン「リコ・プレツェンスカ班長……か」

リコ  「お前等、こっちに来い。ピクシス司令がお待ちだ」

187 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 01:59:53 ID:7LHv.sTI

司令室

ピクシス「治療費なんぞの請求が来るから、ヒヤっとしたわい」

アルミン「体は至って問題ありません」

ピクシス「そういうことなら、良いんじゃ」

アルミン「あの、治療費の件でお咎めは?」

ピクシス「欲しいのか?」

アルミン「とんでもない」

ピクシス「なら良い。若者に怪我をさせると、参謀に怒られるからの」

アルミン「そういうことでしたか」

ピクシス「まぁ、訓練兵とは言え、もうちょっと体を鍛えんとな」

アルミン「耳が痛いです」

188 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 02:00:28 ID:7LHv.sTI
ピクシス「次は、わしをもっと楽しませんかい」

アルミン「次があれば、善処します」

ピクシス「あるぞ」

アルミン「え?」

ピクシス「3日後、夕市でユトピア区の物産展をやるそうじゃ。
     そして、そこに弁当も出ると聞いておる」

ジャン 「逃した弁当を賭けて、リベンジできるってわけだ」

ライナー「なるほど、面白そうだな」

189 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 02:01:23 ID:7LHv.sTI

廊下

アルミン「失礼しました」ガチャ

ジャン 「結局、アルミンの後ろに立ってるだけだったな」

アルミン「僕ちょっと会いたい人がいるから、二人は先に戻ってて」

ジャン 「知り合いでもいるのか?」

アルミン「うん、まぁね」

ジャン 「オレも、このあとリヴァイ兵長のところに呼ばれているから、ここで解散だな」

ライナー「なら、オレは戻るか」

190 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 02:02:04 ID:7LHv.sTI

休憩室

イアン 「おい、リコ。お前の弟が来てるぞ」

リコ   「あん? 私に弟なんて」

アルミン「……どうも」

リコ   「イアン、どうして弟だと思ったのか、簡潔に説明してくれないか」

イアン 「そんなの、その太い眉毛みたら、誰だってすぐに」

リコ   「そうか、良く分かった。あとで話がある」

アルミン「えーと、いいですか」

リコ   「食事休憩中だから、食べながらになるが」

アルミン「それでも構いません」

リコ   「手短に頼む。後の予定が詰まってるんでな」モグモグ

アルミン「リコ班長に武術を教えて欲しいんです」

リコ   「ダメだ」ズズズ

アルミン「何故ですか」

191 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 02:02:35 ID:7LHv.sTI
リコ  「1つ、私は人に教えられる腕前じゃない。
     2つ、私は見ず知らずの他人の面倒を見るほどお人良しじゃない。
     3つ、私は今、酷く機嫌が悪い」モグモグ

アルミン「交換条件ではいかがですか」

リコ  「訓練兵風情が、私と何を交換すると言うんだ」モグモグ

アルミン「僕の幼馴染の話ですが、この1年間でバストサイズが3つも上がったと言ってました」

リコ  「……それが、どうした」モグモグ

アルミン「1年前に、相談されたんです。グラマラスになる方法について」

リコ  「くだらん、そんなもの女性雑誌にも書いてある」モグモグ

アルミン「もしかして、今食べてるとろろご飯のことですか?」

リコ  「麦とろ飯だ」ズズズ

アルミン「美味しそうですけど、あんまり意味無いですよ」

リコ  「はんっ、何を根拠に」

アルミン「バストアップ効果があるのは、とろろじゃなくて、とろろ昆布です」

リコ  「とろろ……コンブ?」

192 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 02:03:10 ID:7LHv.sTI
アルミン「壁の外にある、海と言う水域に自生する水草です」

リコ  「何を……」

アルミン「5年前の食料革命により壁内の食糧事情は一気に緩和されました。
     ご禁制の書物も一部解禁され、過去の料理、調理方法が爆発的に広がりましたが、
     未だに壁の外の食材は手に入りません」

リコ  「しかし、雑誌に」

アルミン「情報というのは、正しく扱える者の元でなければ、何の意味も成さないんです。
      恐らく、とろろという言葉から、似たようなものだと思って編集者が載せたんでしょう」

リコ  「チッ……いや、私は麦とろ飯の味が好きだから食べているだけだ」モグモグ

アルミン「美味しいですよね」

193 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 02:04:00 ID:7LHv.sTI
リコ   「あぁ、固めに炊いた麦飯にとろろをかけて、醤油とワサビをちょっとかけて食べるのが好きなんだ」ズズズ

アルミン「それもいいですけど、同じ粘り気のある納豆もいいですよ」

リコ   「あの保存食のか?」

アルミン「ええ、"効果"があります」

リコ   「……ほう」

アルミン「キャベツもいいですね。とろろ昆布と同じ成分が入ってます」

リコ   「……それで?」

アルミン「それから、程よい運動が大事みたいです。例えば、武術のような」

リコ   「ふん、それが目的か」

アルミン「ダメですか?」

リコ   「まぁ、いい。腹ごなし程度には付き合ってやるよ」

(つづく)

194 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/14(月) 02:04:52 ID:7LHv.sTI
今日はここまで。続きはそのうち。

195 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 14:01:31 ID:H/UbbWS6
支援

196 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 21:51:27 ID:eaoKPjNY

2日後 駐屯兵団本部

リコ  「お前には才能が無い。やるだけ無駄だ」

アルミン「才能が無くても努力で埋められるのが武術ではないんですか!?」

リコ  「それはお前、十年単位での話だ。2,3日で身につくなら金でも取ってる」

アルミン「そんな……」

リコ  「頭は悪くないようだから、技巧にでも行くんだな」

アルミン「僕は、いつか壁の外を友達と一緒に冒険したいんです。
     だから、どれだけ才能が無くても、自分の足で歩かなきゃ」

リコ  「才能が無いって言うのは、足が遅いって意味じゃない。足が無いという意味だ」

197 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 21:52:06 ID:eaoKPjNY
アルミン「それなら、腕で這ってでも行くまでです」

リコ  「諦めの悪い奴め」

アルミン「例え、指をくわえて見ていることしか出来なくても、配られたカードで勝負するしか無いんです」

リコ  「見るだけで勝負にはならないぞ」

アルミン「してみせますよ、どんな手を使っても」

198 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 21:52:38 ID:eaoKPjNY

帰り道

ライナー「よう、帰りか?」

アルミン「あ、ライナー。どうしたの」

ライナー「ここ2日間、何か思い出すかと思って、この辺りを歩き回っていたが、さっぱりだった」

アルミン「そうかぁ。てっきり、全部受け入れているのかと思ってたけど、
     記憶を戻すつもりはあったんだね」

ライナー「あぁ、俺と同郷のベルトルトが、悲壮な顔してるからな」

アルミン「自分のことを忘れられたら、そうなるだろうね。
     僕もエレンやミカサに忘れられたら、なんて考えたくも無いよ」

199 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 21:54:38 ID:eaoKPjNY
ライナー「お、ここまで離れてても店先で蒸してる匂いが漂ってくるな」クンクン

アルミン「美味しそうでしょう」

ライナー「あぁ、肉まんしかないのか?」

アルミン「ううん、あんまんもあるよ」

ライナー「甘いのもいいな」

アルミン「一つが大きいから、僕は一個しか食べられないんだけどね。
     サシャは凄かったよ、一人でライナーの拳くらいある肉まんを3つも4つも食べてたから」

200 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 21:56:44 ID:eaoKPjNY
ライナー「それだけ美味いってことだろう、着いたぞ」

アルミン「えーと、じゃあ僕は肉まん一つください」

ライナー「俺はあんまんだ。そこのベンチで食うか」

アルミン「うん、このもっちりした皮が美味しいんだ」ハフハフ

ライナー「蒸したてでふかふかだな」モグモグ

アルミン「具がぎっしりだよ」モグモグ

ライナー「あんまんは、中のあんにゴマが入ってるな。ゴマの香りがたまらん」ハフハフ

201 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 21:58:20 ID:eaoKPjNY
ライナー「……」

アルミン「?」

ライナー「……ちょっと待ってろ」

アルミン「どうしたの?」

ライナー「スープを買ってきた、1個取ってくれ」

アルミン「え、悪いよ。自分の分はお金出すよ」

ライナー「良い店を教えてもらったからな、受け取ってくれ」

アルミン「全く、ライナーはいつもそうなんだから、断れないじゃないか」

ライナー「そんなことを言われてもな」

アルミン「じゃあ貰うね。コーンスープだ、あちち」フーフー

ライナー「最近、冷えてきたからな。熱いスープも美味い」ズズズ

202 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 21:58:51 ID:eaoKPjNY
アルミン「はぁ、コーンの甘さが胃に染みるね」

ライナー「コーンの粒のプチっとした歯ごたえも良いな」

アルミン「ふぅふぅ、舌をやけどしちゃう」

ライナー「落ち着いて飲めよ」ハハハ

アルミン「肉まんにコーンスープっていうのも、案外合うね」フーフー

ライナー「そうだな」ズズズ

アルミン「あんまんも美味しいや」ハフハフ

ライナー「肉まんも美味い」ハフハフ

203 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 22:00:53 ID:eaoKPjNY
ジャン 「随分、仲が良いな」

アルミン「あれ、ジャンだ」

ライナー「よう」

ジャン 「美味そうだな、俺も買ってくる」

アルミン「そこのお店だよ」

ジャン 「わかった」

204 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 22:02:55 ID:eaoKPjNY
ライナー「妙にボロボロだったな」

アルミン「ここのところ、リヴァイ兵長に呼び出されてたけど、そのせいかな」モグモグ

ライナー「秘密の特訓でもやってるんじゃないか」モグモグ

アルミン「みんな考えることは一緒なのかなぁ」

ジャン 「結構でかいな、この饅頭」

アルミン「肉まんにしたの? それともあんまん?」

ジャン 「いや、何か新商品らしい。ピザまんだ」

ライナー「ピザ……まん?」

アルミン「いつの間にか新商品が出てたんだ。どんなのだろうね」

ジャン 「外れじゃないといいがな」

205 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 22:03:52 ID:eaoKPjNY

パクッ

ジャン 「んー、うまい! これはすげえ!」ハフハフ

ライアー「そんなに美味いのか」

ジャン 「噛み付いたところから、とろーっとチーズが伸びてきやがる!
     しかも、何種類かのチーズを混ぜてあるな!
     ミルクっぽい風味を残したチーズが、トマトソースと絡み合って、もう最高だ!」モグモグ

アルミン「ねえジャン、肉まんとあんまんにも興味ない?」

ジャン 「わかったよ、三等分だからな」

ライナー「トマトの酸味が、肉まんとも全く違う香りだな」

アルミン「でも、ものすごい食欲を掻き立てるよ」グゥゥ

206 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 22:04:29 ID:eaoKPjNY
パクッ

ライナー「おお、これは美味い! チーズが凄い伸びるな!」ハフハフ

アルミン「ふかふかの皮に齧り付くと、中からアツアツのソース、そして濃厚なチーズが飛び出してくる」ハフハフ

ジャン 「トマトベースのソースに、バジルの香りが混ざりこんで、そこにチーズだ」

ライナー「口の中で、チーズとソースが絡み合って、更に美味い」

アルミン「チーズがもちゅっとして美味しいね。チーズだけでも食べたいくらいだよ。
     でも、トマトのソースと一緒にたべると、相乗効果でもっと美味しい!」

207 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 22:06:46 ID:eaoKPjNY
ジャン 「肉まんも美味いな」モグモグ

アルミン「はぁ……しあわせ」ホッコリ

ライナー「うむ、満足だ」ズズズ

ジャン 「何飲んでるんだ?」

ライナー「そこで買ってきたスープだ」

ジャン 「それも美味そうじゃねえか、買ってくる!」

ライナー「忙しい奴だな」

208 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 22:07:22 ID:eaoKPjNY
今日はここまで。続きはそのうち。

209 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 22:35:20 ID:9orRM9sE

今から肉まん買ってくるわ

210 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 23:24:41 ID:eaoKPjNY
あれ、見返したらところどころ抜けてる。
スミマセン、以下補足です。

>>198の次

ライナー「流石に気の毒だと思って、こうして歩いているわけだ」

アルミン「ライナー、肉まん食べない? 僕、お腹空いちゃった」

ライナー「そうだな、買い食いしていくか」

アルミン「この間、サシャが美味しい店を教えてくれたんだよ」

ライナー「ほう、楽しみだな」

アルミン「すぐそこなんだ」

211 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 23:25:29 ID:eaoKPjNY
>>200の次
アルミン「肉まんは、野菜もたっぷりだよ。もちもちの皮とジューシーな肉に
     タケノコのコリコリした食感が、いいアクセントになってるね」モグモグ

ライナー「そっちのも美味そうだな、半分交換しないか」

アルミン「うん、いいよ。いま、半分にするから」アチチ

ライナー「ほら、あんまんの半分だ」

アルミン「へへへ」

ライナー「どうした?」

アルミン「いつも1個でお腹一杯だから、2種類食べられるのが嬉しくて」

212 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/16(水) 23:26:36 ID:eaoKPjNY
以上でした。
今更ですが、適当に脳内補完してください。

213 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/18(金) 00:13:34 ID:kOkBt.AE

夜 食堂

ライナー「どうしたんだ、こんなところに呼び出して」

ベルトル「ライナー、あれから記憶は戻ったかい?」

ライナー「いいや、さっぱりだ」

ベルトル「そうか……」

ライナー「すまんな、心配して貰っているのに」

ベルトル「いや、いいんだ」

ライナー「それを聞くために呼び出したのか?」

214 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/18(金) 00:14:06 ID:kOkBt.AE
ベルトル「いいや、その答えを想定していたから、呼び出したんだ」

ライナー「どういうことだ」

ベルトル「今から夜食を作るから、食べてくれないかな」

ライナー「そりゃあ、別に構わないが」

ベルトル「ねえライナー。君は、人間関係と自分のことを忘れているんだよね」

ライナー「そうだな。相変わらず記憶が麻痺しているようだ」

ベルトル「それなら、僕らの郷土の名物、"マシマシ"のことは覚えているかい?」

215 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/18(金) 00:14:55 ID:kOkBt.AE
ライナー「マシマシ? いや、覚えが無いな」

ベルトル「そうか、やっぱりね」

ライナー「大体、そのマシマシっていうのは、何なんだ?」

ベルトル「僕らの故郷の味だよ」

216 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/18(金) 00:15:25 ID:kOkBt.AE


ベルトル「さあ、出来たよ」

ライナー「出来たよって、何だこれは」

ベルトル「これが、マシマシだよ」

ライナー「これが……?」

ベルトル「君は、これが大好物だったじゃないか」

ライナー「いや、これはどんぶり一杯のモヤシの山だろう。家畜の餌か?」

ベルトル「ちゃんと中に麺とか、他の具が入っているよ」

217 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/18(金) 00:16:05 ID:kOkBt.AE
ライナー「まぁ、騙されたと思って食ってみるか」

ムシャムシャ

ライナー「これは……?」

ベルトル(さあ、ライナー。君はどうする)

ライナー「ただの……もやしだな」モシャモシャ

ベルトル(ライナー、きっと君は人間関係を忘れたわけじゃないんだよ)

ライナー「ただのもやしと、千切った少量のキャベツだ」ムシャムシャ

ベルトル(兵士とか戦士とか特級厨師とか)

ライナー「どれだけ食べても、もやしだな」ムシャムシャ

ベルトル(なるべきもの、ならなきゃいけないもの、なりたいものがごっちゃになって、
      わけが分からなくなったんだ)

218 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/18(金) 00:17:27 ID:kOkBt.AE
ライナー「ただのもやしなのに……止まらん……何だこれは!?」ムシャムシャ

ベルトル(全部になろうとして、なれなくて、それで全てから逃げたんだ)

ライナー「箸が止まらんぞ!」ガツガツ

ベルトル(人間関係を忘れているんじゃない。思い出したくないことから目をそらしているんだ。
      そうやって心の距離を置いて、自分に都合の良い幻想にしがみついているだけなんだ)

ライナー「もやしを切り崩して、ようやく中の麺が見えたぞ」

ベルトル(だから)

ライナー「やっと麺が食えるな」

ベルトル(その幻想をぶち壊す!)クワッ

219 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/18(金) 00:17:57 ID:kOkBt.AE
ズズズ

ライナー「うおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!」

ベルトル「大盛り、野菜、ニンニク、マシマシだ!!」

ライナー「これだ! この味! ラーメンじゃない! マシマシの味だ!」ズズズ

ベルトル「君もマシマシ愛好家なら、忘れるわけが無いと信じていたよ」

ライナー「ガツンとぶん殴られるようなニンニクのパンチ!
      嘘臭い濃厚な脂! 極太のちぢれ麺! 体に悪そうなスープ!!」ムシャムシャ

ベルトル「だが、やめられない」

220 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/18(金) 00:18:30 ID:kOkBt.AE
ライナー「そうだ! 絶対に後で胃にもたれる! しかし、食べずにはいられない!」ガツガツ

ベルトル「当然だ。これはラーメンじゃない、マシマシという食べ物なのだから」

ライナー「アニが未練がましくラーメン屋巡りをしていたが、ラーメンとは似て非なるものだ!
      何かが代わりになるはずが無い! これは別次元の領域にある味だ!」

ベルトル「君も味噌ラーメンを作っていたじゃないか」ハハハ

ライナー「俺のも手慰みだ。この味はお前にしか出せないよ、ベルトルト」

221 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/18(金) 00:19:28 ID:kOkBt.AE
ベルトル「思い出した。いや、記憶から逃げるのをやめたんだね、ライナー」

ライナー「ああ、いらない苦労をかけたな。全部、思い出せる」フゥ

ベルトル「いいんだ、それで聞きたいんだけど」

ライナー「今の俺は何者か、だろ?」

ベルトル「ああ、教えてくれないか」

ライナー「俺は、戦士」

ベルトル「ライナー!」パァァ

ライナー「……で、あり兵士だ」

ベルトル「ライナー……」

222 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/18(金) 00:20:01 ID:kOkBt.AE
ライナー「あと料理人見習いで、温泉ガイドに憧れを持ってて、故郷でロットマスターだった」

ベルトル「欲張りすぎだよ」

ライナー「すまんな、だがこれが今の俺だ」

ベルトル「どれか一つは選べないんだね」

ライナー「ああ。しかし、今の俺は間違いなくライナーだ。揺るぎ無く、決してブレない。
     ただ一直線のライナー・ブラウンだ。今はそれで勘弁してもらえないか」

ベルトル「仕方ないなぁ」フフッ

223 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/18(金) 00:20:32 ID:kOkBt.AE

ガチャ

ライナー「!!」

ベルトル「!?」

アニ  「あんたら、何を夜中に騒いでるんだい」

ライナー「何だ、アニか」

ベルトル「アニ! 聞いてよ、ライナーの記憶が戻ったんだ」

アニ  「ふーん……それで?」

ライナー「それでって……冷たいな」

アニ  「そんなことより、私の分のマシマシはあるんだろうね」クンクン

ベルトル「……勿論だよ!」

224 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/18(金) 00:21:06 ID:kOkBt.AE
今日はここまで。続きはそのうち。

225 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/18(金) 12:09:41 ID:QNWKXDJg

午前中食べたカレーで胃もたれしてるのに
ラーメン…じゃなくてマシマシを食べたくなったじゃないか
どうしてくれるw

226 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 02:01:50 ID:OHc0S3mg

翌日 トロスト・キッチン

ベルトル「ライナー、どうしても行くのかい?」

ライナー「ああ、けじめだからな。結果はどうなろうと、行かなきゃならん」

ベルトル「でも、また記憶が無くなったりしたら……」

ライナー「そのときは、またマシマシ作ってくれよ」

ベルトル「僕は医者でも料理人でもないんだよ」ハァ

227 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 02:02:24 ID:OHc0S3mg
ジャン 「よう、思い出したんだってな」

アルミン「やあ、ベルトルトも一緒なんだ」

ライナー「あぁ、世話かけたな。俺の記憶が戻ったからな、コンビ復活だ」

アルミン「うん、良かったね」

アルミン「今日は、ピクシス司令が来るはずだ」

ジャン 「リベンジマッチだな」

ライナー「今回は負けないぜ」

ベルトル「無茶はしないでくれよ、ライナー」

228 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 02:04:11 ID:OHc0S3mg
ピクシス「意気込んどるのぉ、訓練兵」

ライナー「来たな」

ジャン 「……どうも」

アルミン「今日は、お一人ですか?」

ピクシス「二人とも来とるよ、ワシが無茶せんようにな」

アンカ 「司令! また一人でいなくなって……あら」

グスタフ「君達は、ユトピア区で会った」

ライナー「その節は、お世話になりまして」

アルミン「今日は、お二人も参加されるんですか?」

229 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 02:05:07 ID:OHc0S3mg
アンカ 「司令がダメって言わなければね」

ピクシス「弁当の残り具合じゃの。見に行くか」

アルミン「僕達も行こう」

ジャン 「そうだな」

ライナー(ユトピア区の物産展だから、ユトピア区ゆかりの弁当があるはずだ。
     残りは5つ。2種類……いや全部同じ名前の弁当だな)

               ハービバノンノ
"温泉豚の肉そぼろ ちらし寿司"

ライナー(肉そぼろの……チラシ・ズシ? しかし、それよりもフリガナの意味が分からん)

230 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 02:06:56 ID:OHc0S3mg
ジャン 「なあ、チラシズシって何だ?」

アルミン「スシは、ご飯にお酢を混ぜたものらしいけど、食べたことは無いね」

ライナー「チラシは何だ?」

アルミン「”散らし”じゃないかな、肉そぼろが散らしてあるんだよ」

ジャン 「微かに漂う甘酸っぱいような香り……」

ライナー「ああ、美味そうだ」グゥ

ピクシス「数は十分じゃな、二人ともワシの邪魔をせんなら参加せい」

アンカ 「向こうで食べたのとは違うお弁当だけど、美味しそうね」

グスタフ「良い機会だ、お前らに俺が"グスタフ"と呼ばれる所以を教えてやる」

アルミン「確か、意味は”神の恩恵”ですよね?」

231 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 02:07:33 ID:OHc0S3mg
イクシス「夕市で神とは、半額神に他ならん」

グスタフ「俺の参加する半額弁当争奪戦は、月桂冠が出やすい」

アルミン「そんな、まさか」

ライナー「何か、コネでもあるんですか?」

グスタフ「いいや、俺は普段は特別美味そうな弁当でないと参加しないからな。
     そういうときは、必然的に月桂冠になりやすいだけだ」

アルミン「つまり、それだけの審美眼を持つだけの経験があるわけですね」

グスタフ「まあ、そういうことだ」

ジャン 「おい、半額神が来たぞ」

232 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 02:09:19 ID:OHc0S3mg
ライナー(全部、半額になっているな……いや! ひとつ、月桂冠があるぞ!?)

ライナー「どういうことだ」

ジャン 「何か違うのか?」

アルミン「一つだけ、見た目が少し違う弁当があったのに気づいたかい」

ライナー「ああ、そういえば、あったな」

ジャン 「どこが違うんだ?」

ライナー「見た目がちょっと違う弁当があったが、具体的にどこが違うのかは……」

アルミン「卵だよ。他のは炒り卵だけど、月桂冠には煮卵を半分に切った物が入ってた」

ジャン 「相変わらず、よく見てんな」

233 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 02:10:22 ID:OHc0S3mg
バタン

ドドドドドドド
ドドドドドドドドドドド

アルミン「この半額弁当争奪戦で、僕は自分の歩む道を示す!」

ジャン 「リヴァイ兵長の特訓を無駄にはしねえ!」

ライナー「ベルトルト、行くぞ!」

グスタフ「訓練兵に負けるわけにはいかないな」

アンカ 「負けてたまるもんですか!」

ピクシス「男子三日会わざれば活目せよと言うからのう、せいぜい楽しませろ」

234 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 02:11:24 ID:OHc0S3mg
アルミン VS グスタフ

アルミン「やってやる!」

グスタフ「やってみせろ」

アルミン(僕は、見ていることしか出来ないけれど、”見る”ことなら誰にも負けない!)

グスタフ「訓練兵だろうと手加減はしない、悪く思うな!」ブンッ

235 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 02:12:03 ID:OHc0S3mg
アルミン「……ッ」スッ

ドン

グスタフ「げふっ!?」グラッ

アルミン「ふぅ」

グスタフ「避けた……いやカウンターを狙ったのか?
     どういうことだ。とてもそんな身体能力は持っていないと思ったが」

アルミン「まぐれだと思うなら、何度でもどうぞ」

グスタフ「そうさせて貰おうかッ!」タタタッ

236 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 02:12:51 ID:OHc0S3mg
アルミン(集中!!!!)

アルミン(距離確認!)

アルミン(稼動範囲確認!)

アルミン(予測結果、右フック!)

アルミン(体の移動位置に、蹴りを放つ!)

237 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 02:13:41 ID:OHc0S3mg

ズンッ

グスタフ「ぐほっ!」

アルミン「……っ、はぁはぁ」

グスタフ「まただ。俺の動く前に避けて、移動する前に攻撃を放っているな!」

アルミン「それが分かったからって、避けられるわけではないですよ」タラー

グスタフ「何をやってるか分からないが、かなり消耗するみたいだな、鼻血が出ているぞ」

アルミン「!?」グイッ

グスタフ「俺より早く動くなら、それが出来ないほどスピードをあげるまでだ!」ダッ

238 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 02:14:37 ID:OHc0S3mg
アルミン(相手距離確認!稼動範囲確認!呼吸律動確認!右脳回転!想像力発射!)

アルミン(集中力 限界突破!!!)

アルミン(結果、左方からローキック!)タラ-

アルミン(全力でダッシュ! 胃袋を、全体重で、蹴飛ばす!!!!)

バキィ!

グスタフ「ゲボッ!」

アルミン「あぁ……!」
    (体重差が有り過ぎた……僕も吹っ飛ばされる……)

ガッ……ズザ……

239 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 02:15:35 ID:OHc0S3mg
アルミン「げほ……」
    (思ってたよりも消耗が酷い。目が霞む。体に力が入らない)

アルミン(グスタフさんは、起き上がれないみたいだ…………。
     まだ、立ち上がらなくちゃ。自分で歩いて、ピクシス司令を倒さなきゃ……)

リコ  「あれだけの大口を叩いて、無様にやられる姿を見に来たんだがな」スッ

アルミン「うう……僕は……」

リコ  「見ていたぞ。何だアレは、もしかして『見』のつもりか」

アルミン「力がなくても、才能がなくても……」

リコ  「無茶苦茶だ。経験を全く無視している。
     お前のは、情報と計算で割り出した機械的な予測だ」

240 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 02:18:11 ID:OHc0S3mg
アルミン「……歩くんだ、自分の足で」

リコ  「ただまぁ、誰もやらないことに挑戦した意地と根性は、認めるよ」

アルミン「壁の外を冒険する為に……!」

リコ  「今から、あのハゲ頭ひっぱたいてくるから、少し寝てろ。
     うまくいったら、晩飯奢ってやるよ」ワシャワシャ

アルミン「……あれ、リコ班長……何でここに……?」ボー

                              スペランカー
リコ  「鼻血出した甲斐があったな。お前は今、最弱の冒険家だ」

アルミン(ダメだ……目が霞む、まぶたが重い、リコ班長のあんな幻覚まで見えるなんて……)カクン

241 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 02:19:00 ID:OHc0S3mg
今日はここまで。おやすみなさい。

242 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/20(日) 05:42:43 ID:uZOHDzFg
しえん

243 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:23:22 ID:fex9dDoI


ライナー「俺も行くぞ!」

ベルトル「"仮面"ライナーの復活だね」

ライナー「いいや、仮面はやめた。前に言ったろ、今は」

ベルトル「今は?」

           ライナー
ライナー「今は、"一直線"だ」

カッ!!

244 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:23:52 ID:fex9dDoI
ライナー「うおおおおおおおおおお!!!!」

アンカ 「真っ直ぐ突っ込んでくるだけなんて、芸の無い!」

ピクシス「手を出すでない、弾き飛ばされるぞ」

アンカ 「しかしピクシス司令!」

ジャン 「よそ見してる場合ですかね!」ガッ

245 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:24:31 ID:fex9dDoI
ライナー、ジャン VS ピクシス、アンカ

アンカ 「くっ」

ピクシス「ワシが迎え撃つ!」

ライナー「うおおおおお!!!!」

ピクシス「撃ってくれと言わんばかりじゃな」フラー

246 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:25:33 ID:fex9dDoI

ガッ

ライナー「ぐっ」

ピクシス「くッ」

ベルトル「……どうなったんだ!?」

アンカ 「……え?」

ベルトル「ピクシス司令に………止められてる?」

247 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:26:35 ID:fex9dDoI
ピクシス(……カウンターで殴り飛ばすつもりだったんじゃがのう。
      勢いを殺しただけで、相殺に留まったか)

ライナー「うおおおおおおおお!!!」

ピクシス「ぐっ、押し通るつもりか!?」ジリジリ

ジャン 「そのままだライナー! 動かすなよ!」タッ

アンカ 「何をするつもりか知らないけど、させないわよ!」タッ

248 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:27:41 ID:fex9dDoI
ジャン 「また肩借りるぜ!」タタッ

ベルトル「え、あ!?」

アンカ 「ノッポを踏み台に!?」

249 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:28:15 ID:fex9dDoI


数日前 山中

リヴァイ「俺は昔、ここで巨大な熊と野生の狼が戦っているのを見た」

ジャン 「は……?」

リヴァイ「熊は一頭、狼は多数いたが、熊のほうが優勢だった」

ハンジ 「地元じゃ有名な熊だったらしいよ」

250 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:29:12 ID:fex9dDoI
リヴァイ「だが、狼の中でも一際小さな固体が、飛び上がったかと思うと、
     信じられんような動きをして、熊の首をはね飛ばした」

ジャン 「え、はね飛ばしたんですか!?」

ハンジ 「信じられないよねぇ、私も話を何度か聞いたけど未だに眉唾だし」

251 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:29:45 ID:fex9dDoI
リヴァイ「信じるかどうかは手前次第だ。だが、俺はその時見た光景から、
     立体機動装置と組み合わせ、巨人をブチ殺す技を思いついた」

ハンジ 「あ、アレがそうなんだ。よくやってるもんね」

リヴァイ「生身でも熊程度なら倒せるはずだ。一度だけ見本を見せてやる」

ジャン 「は、はい! ありがとうございます!」

252 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:30:38 ID:fex9dDoI

ベルトル(ジャンが僕を踏み台に飛び上がった! 駐屯兵団の女の人も追いかけてる!
     また天井を蹴って急降下するつもりだ!)

ジャン 「ぜぇええええええっ!!!」

ベルトル(違う!? 蹴った反動で、全身を高速で縦回転させた!?)

アンカ 「……あ、安価! >>253 コンマ1桁が偶数なr」

ジャン 「てぇえええええええ!」ガガッ

アンカ 「キャアア!」

253 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:31:14 ID:fex9dDoI
ピクシス「な、何じゃ!?」

ライナー「うおおおおおおおお!!!」ググッ

ピクシス「し、しもうた!」

ジャン 「とおおおおおおおお!!!!!」ドシュッ

ライナー「うおおおおおおおお!!!」ダダダッ

ズバンッ

254 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:32:15 ID:fex9dDoI
アンカ 「へふっ」ドンッ

ピクシス「がはっ」ズザッ

ベルトル(ジャンを追いかけてた女の人と、ピクシス司令が折り重なって倒れている。二人が、勝ったんだ!)

ピクシス「ぐっ……」

ジャン 「げっ、まだ起きるのかよ」

255 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:33:18 ID:fex9dDoI

ライナー「うおおおおおお!!」ダダダッ

ベルトル(……え?)

ピクシス「……あやつ、弁当しか見ておらんわい」

ベルトル(確かに一直線だね。ライナー……)フフッ

256 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:33:54 ID:fex9dDoI
リコ  「そして貴方は、楽しむことしか見ていなかった」

ジャン 「え!?」

ピクシス「な、ん!?」

バチンッ!!!

257 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:34:37 ID:fex9dDoI
ベルトル(いきなり現れた駐屯兵団の人が、ピクシス司令の頭を思い切り叩いた……)

ピクシス「……がっ!」ガツン

アンカ 「キャッ!」ガツン

ベルトル(叩かれた頭が、玉突きみたいにぶつかり合ってまた倒れる)

ピクシス「」

アンカ 「」

ベルトル(今度はもう、起き上がれないみたいだ)

258 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:35:15 ID:fex9dDoI


ジャン 「ピクシス司令が立ち上がった時は、もうダメかと思ったぜ」

リコ  「お前が未熟だからだ。大技なら一度で決めろ」チッ

ベルトル「それよりも、僕が半額弁当とっちゃって良かったのかな。見てただけなのに」

ライナー「構わないだろう、他に生き残っていた餓狼もいなかったしな。それも戦略だ」

259 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:36:12 ID:fex9dDoI
リコ  「私は戻るぞ。コイツは、私が連れて行くからな」

アルミン「いえ、僕はもう、大丈夫なので」

ジャン 「どうぞ」ビシッ

ライナー「よろしくお願いします」ビシッ

ベルトル「ええっ、いいの!?」

アルミン「その、あの……」ズルズル

260 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:37:28 ID:fex9dDoI
ジャン 「まぁ、悪いようにはされないだろ」

ライナー「前から交流があったようだしな。ジャンも一緒に弁当食わないか?」

ジャン 「悪い、弁当取れたらリヴァイ兵長達に分けるって約束してるんだ」

ライナー「そうか、それならまた今度だ」

ベルトル「僕達も行こうか」

ライナー「ああ、そうだな」

261 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:38:04 ID:fex9dDoI

訓練兵団 食堂

ライナー「これが、温泉豚の肉そぼろ ちらし寿司か」

ベルトル「甘い香りだね」

ライナー「では、頂きます」

ベルトル「いただきます」

262 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:38:34 ID:fex9dDoI
パクッ

ライナー(優しい甘みだ。酢が入っているが、全然キツくないな)モグモグ

ライナー(米も普通のより少し固い。時間が経っているからというより、元々固く炊いてあるんだろう)

ベルトル「美味しいね、お米に玄米を使っている」モグモグ

ライナー「そうか、これは玄米か」

263 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:39:14 ID:fex9dDoI
ライナー(パラパラとした米の一粒一粒に、酢がしっかりと絡んでいる)モグモグ

ライナー(口の中に酸味が広がる。唾液が、止まらん)

ライナー(さやインゲンに、肉そぼろ、卵と紅生姜。見た目も鮮やかで楽しませてくれる)

ライナー(さやインゲンは軽く塩茹でしてあるな。青臭くないし、歯ごたえも残ってる)ポリポリ

264 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:40:48 ID:fex9dDoI
ライナー(固めの米に合わせたのか、甘く濃い味の豚肉そぼろも美味い。
      噛み締める度に肉汁が染み出すようだ)モグモグ

ライナー(紅生姜の強めの酸味が、口の中をサッパリとさせてくれる)

ライナー(そして、煮卵だ)パクッ

ライナー(ふぉおおおおおう!)

265 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:41:23 ID:fex9dDoI
ライナー(すごいな! タレが黄身まで十分に染みこんでいる!)

ライナー(豚肉そぼろの濃い味にも負けないくらいだ!)モグモグ

ライナー(黄身だけが半熟になっていて、トロリとした食感が舌を包み込む)

266 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:41:57 ID:fex9dDoI
ライナー(このチラシズシというのは、恐らく出来立てよりも
      少し時間が経ってからのほうが味がしみこんで美味いな)

ライナー(彩りも鮮やかだ。肉そぼろにさやインゲン、ニンジン、しいたけ、タケノコ、そのほか色々)

ライナー(ん? これは何だ。黄色いが、卵ではなさそうだな)パクッ

カリッ

ライナー「ふぉっ!?」

267 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:42:27 ID:fex9dDoI
ベルトル「どうしたの?」

ライナー「これは、揚げ玉か!」

ライナー(やられたぜ! 柔らかく煮込まれた具の中で、さやインゲンとは違う歯ごたえだ!
      油の強い風味だが、不思議と酢飯に良く合う!)カリカリ

ベルトル(どうしよう、またライナーがわけの分からないことを言い出した……)

268 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:43:08 ID:fex9dDoI
ライナー「そんな顔するなよ、お前のにも入ってるはずだ。食ってみろ」

ベルトル「何だ、お弁当の話か。驚いたよ……ふぁ!?」

ライナー「また驚いたな」フフフ

ベルトル「これは、びっくりするね」カリカリ

269 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:43:48 ID:fex9dDoI
ライナー「ただの揚げ玉じゃないな」

ベルトル「うん、ピリっとくる辛味と、強い香りがする」

ライナー「七味のようだが、独特の香りだな。鮮烈なのにどこか華やかだ」

ベルトル「山椒かな? 突き抜けてふわっ広がる辛味だね」

270 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:44:42 ID:fex9dDoI
ライナー(バランスをとるようにふんわりと甘めの酢飯)モグモグ

ライナー(ぎゅっと噛み締める歯ごたえ、酢の酸味が広がる)

ライナー(煮込んであるニンジン、椎茸の風味、タケノコの食感)

ライナー(これだけの具が入っているのに、全ての具がお互いを高めあっている)

ライナー(決してバラバラにならない、一つになってもいない、それぞれが個でありながら調和を実現している!)

271 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:45:25 ID:fex9dDoI
ライナー「ふぅ、ごちそうさま」

ベルトル「ごちそうさまでした」

ライナー「美味かった」

ベルトル「そうだね」

ライナー「なあ、ベルトルト。俺はチラシズシになりたい」

ベルトル(どうしよう、ライナーがおかしくなった……)

272 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:46:17 ID:fex9dDoI
ライナー「いや、だからそんな顔をするな。将来の夢の話じゃない。
      これだけの具を内包しながら、崩れることの無い味を適えているだろう」

ベルトル「ああ、そういう比喩の話か。
      ライナーの話は、たまに言うことが冗談とも本気ともつかないからね」

ライナー「全てを、叶えたい。戦士も兵士も餓狼も」

ベルトル「君なら出来るさ。
      故郷に帰るのが第一だけれど、そのくらいなら欲張ってもいいよ」

ライナー「あと、クリスタと結婚したい」

ベルトル「それは欲張りすぎだね」

273 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:47:01 ID:fex9dDoI
---------------------------------------------------------------------------
ジャン・キルシュタイン

調査兵団詰め所に行くが、3人に弁当を8割方食べられて涙目になる。

---------------------------------------------------------------------------
アルミン・アルレルト

駐屯兵団まで引きずられて行く。
お酢にもバストアップ効果がある話をしたところ、リコ班長の目の色が変わる。

---------------------------------------------------------------------------

274 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:47:37 ID:fex9dDoI
---------------------------------------------------------------------------
ドット・ピクシス

酒を買って帰り、駐屯兵団本部でアルミンとリコの間に割り込んで酒盛りを始める。
ちらし寿司を横から摘んだら、リコに凄い嫌そうな顔で見られたが、男らしく無視。
これにはグスタフとアンカも苦笑い。

---------------------------------------------------------------------------
ベルトルト・フーバー

これからも暫くは同郷の友人に振り回されそうである。

---------------------------------------------------------------------------

275 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/21(月) 23:48:24 ID:fex9dDoI
---------------------------------------------------------------------------
ライナー・ブラウン

自分の中に息づく多数の虫がいる。
ひとつの餌に向かっている時は良いが、コイツらはバラバラに動き回る。
そうすると、もう支離滅裂としか言い様の無い状態になる。
全てを受け入れて自分のものにすることは、とても難しい。
中途半端な糞野郎には、なりたくないと思う。

---------------------------------------------------------------------------

(おわり)

276 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/22(火) 00:17:18 ID:Pbqn2XE.
乙。

277 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/10/22(火) 02:08:43 ID:8Df69/MM

お腹減った







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